シーズン16戦目のF1ロシアGPが9月28日にソチ・オートドロームで開幕を迎え、日本時間同日17時から金曜1回目のフリー走行が行われた。一発目のセッションを制したのはフェラーリのセバスチャン・ベッテル。ハイパーソフトで1分24秒488のトップタイムを記録し、選手権奪還に向けての強い意志を示した。

2番手には0.050秒でレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが、3番手には0.330秒差でメルセデスのルイス・ハミルトンが続いた。一見するとフェラーリ・ベッテルが優勢に見えるが、ハミルトンはハイパーソフトを履いておらず、早くもレースシミュレーションに取り組んでおり、タイムシートには表れないものの跳馬に一歩先行している。

待望のスペック3エンジンを投入したトロロッソ・ホンダ勢。確認のためのシステムチェックに時間を割き、硬めのウルトラソフトとソフトで周回を重ねる事に集中した。ピエール・ガスリーは25周を重ねて12番手。ブレンドン・ハートレーは28周を走破し19番手でマシンを降りた。

結局ハイパーソフトタイヤを履くこと無くセッションを終えたものの、ガスリーはセクター1で269km/hを記録し3番手、セクター2では319km/hをマークし5番手の最高速を記録。トロロッソ・ホンダ勢は2台合わせて全チーム最多の53周を走り込み、エンジン降ろしたての一発目のセッションとしては上々のスタートを切った。

ホンダ勢の他には、レッドブル・レーシングの2台とマクラーレンのフェルナンド・アロンソがエンジン交換を実施。計5名のドライバーが日曜の決勝レースでグリッド降格ペナルティを受ける事が確定している。

FIA、5台のマシンのエンジン交換を確認

© Getty Images / Red Bull Content Pool、五輪会場跡地を使用して作られたソチ・オートドロームには数々の国旗がはためく

金曜午前の現地ソチは快晴とは言えないまでも晴天に恵まれ、セッションは気温22℃、路面温度25℃のドライコンディションでスタート。気温こそあまり変化がなかったものの、セッションを経るに従って風も収まり路面温度は急激に上昇。セッション終盤には32℃程度に達した。

FP1では、レギュラードライバーに代わって計4名の若手ドライバーがステアリングを握った。マクラーレンからはフェルナンド・アロンソに代わりランド・ノリスが、フォース・インディアはセルジオ・ペレスに代えてニコラス・ラティフィを、ザウバーはマーカス・エリクソンに代えて来季契約が決定しているアントニオ・ジョビナッツィを、そしてルノーはカルロス・サインツに代えてアルテム・マルケロフを起用した。

公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハイパーソフト、ウルトラソフト、ソフトの3種類のコンパウンドを投入。例年通り、セッションは路面が埃まみれの低グリップな状況からスタート。20台のマシンが走行を重ねる事でコンディションが改善し、セッション後半になるにつれてラップタイムが向上していった。

ミッドフィールド最速はレーシングポイントのエステバン・オコン。来季ドライバーラインナップを発表したハースを寄せ付けず、6番手タイムを記録した。オコンと17番手ラティフィとのギャップは1.543秒。来季シートが未定のフランス人ドライバーは、新人のカナダ人を大きく引き離した。ルノー勢はニコ・ヒュルケンベルグが9番手。こちらも若手の15番手マルケロフにコンマ9秒差をつけた。

両チームで正規ドライバーが若手を下した一方、ザウバーはジョビナッツィが10番手タイムを記録し、来季フェラーリ昇格を決めているシャルル・ルクレールをコンマ3秒上回った。マクラーレンのザウバー同様に若手のノリスがストフェル・バンドーンをコンマ1秒上回り、13番手でセッションを終える結果となった。

2018年F1第16戦ロシアグランプリ2回目のフリー走行は、日本時間9月28日(金)20時から1時間半の日程で開催される。

2018年F1第16戦ロシアGPフリー走行1（FP1）リザルト

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