ロサイル・インターナショナル・サーキット
サーキット名 | ロサイル・インターナショナル・サーキット |
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所在国 | カタール |
住所 | Al Wusail, North Relief Road, ドーハ, カタール |
設立年 | 2004年 |
全長 / コーナー数 | 5,419m / 16 |
周回数 | 57 |
ピット長 / 損失時間 | 420m / 18.9秒 |
ターン1までの距離*1 | 371m |
平均速度 | 237km/h |
最高速度 | 324km/h |
エンジン負荷と全開率*2 | 61% |
ブレーキ負荷 | |
タイヤ負荷レベル | |
ダウンフォースレベル | |
グリップレベル | |
変速回数 | 36回/周 |
総工費 | 65億円 |
WEBサイト | www.circuitlosail.com |
SNS | twitter facebook instagram |
*1 ポールポジションから最初の制動地点までの距離 *2 全開率は距離ではなくタイムベースで算出
ロサイル・インターナショナル・サーキット(英:Losail International Circuit)はカタールの首都ドーハから北へ約35kmの場所に位置するレースサーキット。2021年に初めてFIA-F1世界選手権グランプリを開催した。
開業は2004年。MotoGP初開催に向けて僅か1年足らずで建設された。2007年に屋外常設照明(ムスコ・ライティング社製)が設置され、2008年3月にはMotoGP史上初のナイトレースが開催された。1000本の照明設備に設置された計3,600個の電球が夜間でもコースを明るく照らし出す。
カートコースが併設されている他、カタール最大の屋内アリーナ、ロサイル・スポーツ・アリーナや射撃場が隣接する。
F1初開催の経緯
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響で脱落したオーストラリアGPに代わり、2021年11月19~21日の第20戦としてカタールGPの開催並びに、2023年からの10年間に渡る長期契約締結が発表された。FIFAワールドカップの開催国となったため、2022年は未開催だった。
基本的には2輪用サーキットであるため、2021年のF1グランプリ開催に先立って、ピットレーンの入口にソーセージ縁石が、出口に二重縁石が設置されるなど、幾つかの調整が行われた。
F1カタールGP初開催の2021年11月まで、主要シングルシーターの開催実績としては2006年のグランプリ・マスターズシリーズと、その3年後に開催されたGP2アジア・ウィンターシリーズ位しかなく、ロサイルはロードレース世界選手権(MotoGP)の定番コースとして、また、ワールド・スーパーバイク世界選手権(SBK)や世界ツーリングカー選手権(WTCC)の開催地として知られていた。
コースレイアウト
創業以来、一度も再舗装されていなかったため、粗い骨材が路面に露出していたが、2023年の第2回大会を前に路面、縁石、ランオフエリアが全面的に再舗装された。
また、レイアウトに大きな変更はないものの、これらの改修によって全長が5.380kmから5.419kmへと39m増加した。
セクター1 | ターン6の80m手前 |
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セクター2 | ターン12の75m手前 |
スピードトラップ | ターン1の205m手前 |
DRS検知地点 | ターン15の40m奥 |
DRS稼働地点 | ターン16の305m奥 |
全部で16のコーナー(左:6、右:10)が配置され、メインストレートは1,068mと長い。DRSゾーンは1箇所で、ターン1が最大のオーバーテイクポイント。最も低速なのはターン6で約100km/h、逆に最も高速なのはターン13で約260km/hだ。
ターン4からターン9まではタイヤに大きな負荷がかかり続けるため、ドライバーはオーバーヒートに注意が必要だ。一方でビッグブレーキングがないため、ブレーキには優しい。
注目の一つは3つのエイペックスを持つ右コーナー(ターン12~14)で、F1カレンダー最高クラスとなる5GものGフォースがドライバーを襲う。イスタンブール・パークの名物コーナー、ターン8を逆方向としたかのような印象だ。
特徴
砂漠地特有の条件
周り一面を砂漠が覆うため、サーキットの周囲には人工芝が配置されているものの、風により運ばれてくる砂を完全に防げるわけではなく、条件次第でグリップに大きな影響が出る。
週末の出だしはグリップが低い一方、トラック・エボリューションはかなり大きい。ただし一旦路面にラバーが載ったとしても、風に運ばれる砂によって、あっという間にリセットされてしまう可能性もある。
追い抜き・DNF・ピット回数統計
基本的にオーバーテイクは困難で予選順位が重要となるが、タイヤのデグラデーションが大きい場合はレースペースの方が重要だ。
タイヤの性能劣化が激しい場合、決勝レースではアンダーカットとオーバーカット、戦略が大きな鍵となる。
年 | ピット総数 | 追い抜き | リタイヤ | ||
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通常 | DRS | 接触 | 機械的問題 | ||
2023年 | 54回 | 16回 | 35回 | 2台 | 1台 |
2021年 | 30回 | 9回 | 35回 | 0台 | 2台 |
コースレコード
ラップタイムは当初、予選が1分22秒5、決勝が1分28秒6程度になるものと見られていたが、カタール初代ポールシッターとなったルイス・ハミルトン(Mercedes)は1分20秒827をマーク。マックス・フェルスタッペン(Red Bull Honda)はレースで1分23秒196のファステストを刻んだ。
タイム | ドライバー | チーム | 年 | |
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ラップレコード | 1:23.196 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・ホンダ | 2023年 |
コースレコード | 1:20.827 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 2021年 |
F1カタールGP歴代ウィナーとポールシッター
開催年 | ドライバー | チーム | タイム | |
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2023 | 優勝 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・ホンダRBPT | 1:27:39.168 |
ポール | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・ホンダRBPT | 1:23.778 | |
2021 | 優勝 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1:24:28.471 |
ポール | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1:20.827 |
サーキットの場所と航空写真
周り一面が砂漠に覆われ海も近い。