角田裕毅、前日より上位グリッド獲得も「悪化した」一方でRBゴスは入賞争いに自信
前日のスプリント予選より3つ上の14番手を獲得したにも拘らず、11月30日の2024年F1カタールGP予選を終えた角田裕毅(RBフォーミュラ1)の表情は冴えず、「パフォーマンス的には昨日より少し悪化したかもしれません」と語り、クルマの競争力低下を嘆いた。
スプリント予選での17番手という結果について角田裕毅は、クルマのパフォーマンス不足ではなく、チームが走行戦略を最大化できなかったことが敗因だと考えている。クルマに競争力があったことは、僚友リアム・ローソンがスプリント予選で10番手を獲得したことからも明らかだ。
一方、予選での14番手という結果に関しては、クルマのペース不足が原因であると考えており、予選を終えて角田裕毅は、前日にチャンスを最大化できなかったこと、そして決勝を前にクルマの競争力が低下したことに対する不満を示した。
スプリント予選の結果と比較すると、パフォーマンスが向上したのでは?との質問に対して角田裕毅は「正直、クルマのパフォーマンス的には昨日より少し悪化したかもしれません」と答えた。
「昨日は、、(チームとして)結果を最大化できていなかったと思います。…もっとやれることがたくさんあったと思います」
「昨日のセッションはかなり雑なものでしたが、今日はずっとクリーンなセッションでした。僕個人としては全力を尽くしたつもりですが、クルマに十分なペースがなく、14番手が精一杯でした」
角田裕毅が指摘する「パフォーマンスの低下」は、VCARB 01自体の競争力が絶対的に低下したというよりは、むしろ、ライバルチームが相対的に競争力を向上させたことによるものかもしれない。
例えばザウバーは、7月のイギリスGP以来となるダブルQ2進出を達成し、角田裕毅より上のグリッドを持ち帰った。また、アストンマーチンのフェルナンド・アロンソはスプリント予選とは対照的にQ3進出を果たした。
他チームがパフォーマンスを引き上げたことで、相対的にRB勢は劣勢に追い込まれた。
「いくつかのチームは大幅にステップアップしたと思います。一方で、浮き沈みを抱えたチームもありました。全体として、かなり厳しい状況でした」と角田裕毅は語った。
最高技術責任者(CTO)を務めるティム・ゴスは「スプリント予選でのパフォーマンスを再現することができなかった」と認めるとともに、気温の低下に言及し、タイヤの準備ラップにおいて最適解を見いだせなかったことが敗因の一つだと説明した。
一方で、クルマのバランスは良好であるとして、日曜のレースでは2台共がポイントを懸けて戦えるはずだと期待を示した。
コンストラクターズ選手権6位を争うライバル達は、ケビン・マグヌッセン(ハース)が10番手、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が11番手と、RB勢より上位でレースをスタートする。
角田裕毅は「明日はできる限りのことをします。簡単ではないでしょうが、何が起こるかわからないので、最大限に頑張ります」と締め括った。
2024年F1カタールGP予選では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がトップタイムを記録。2番手にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3番手にランド・ノリス(マクラーレン)が続く結果となった。
決勝レースは日本時間12月1日(日)25時にフォーメーションラップが開始され、1周5419mのロサイル・インターナショナル・サーキットを57周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。