セーフティーカー先導下で開始されたF1ベルギーGPのフォーメーションラップ、2021年8月29日
Courtesy Of Red Bull Content Pool

フェルスタッペン対策? F1、再スタート規定を明確化…サイド・バイ・サイドを禁止

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国際自動車連盟(FIA)はF1オーストラリアGPの二日目に向け、セーフティーカー(SC)導入からのリスタート時に、何が許され、何が許されないかを示した新しいガイドラインを通達した。これは並走を禁止するもので「マックス・フェルスタッペン対策」と呼べるような内容になっている。

F1レースディレクターのニールス・ヴィティヒはメルボルンでのレースを前に、F1スポーティング・レギュレーション第55条14項の一節を引き合いに出し、ドライバーに注意喚起を求めた。

同項は「セーフティカーがピットに戻る前に事故が起きるリスクを避けるため、ドライバーはSCのライトが消灯された時点から、不規則な加速やブレーキ、他のドライバーを危険にさらすような、または再スタートを妨げるような操作をせずに前に進まなければならない」と定めている。

規定そのものに変わりはないが、ヴィティヒはイベントノートに以下の図像を添付し、リスタートの際にサイド・バイ・サイドになる事を禁止した。

セーフティーカーからのリスタートの際に禁止されるドライビングと許可されるドライビングcopyright FIA

セーフティーカーからのリスタートの際に禁止されるドライビングと許可されるドライビング

必ずしも前走車の背後につく必要はないものの、車体が被る形で横に並ぶ事は今後、違反とみなされペナルティが科される可能性が高い。

SCからのリスタートの際に前のクルマの真横につけるドライビングが印象的なのはフェルスタッペンだ。

2021年のアブダビでのタイトル最終決戦では、最終ラップを前にルイス・ハミルトンの右脇腹に迫り、レース後にメルセデスから抗議される事となった。また今季の開幕2戦でもシャルル・ルクレールに対して同様の動きを見せた。

この変更は、昨夜アルバート・パークで行われた長時間に渡るドライバーズ・ブリーフィングで再スタートに関する問題が議論されたことを受けての措置とみられる。

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