2021年10月24日F1アメリカGP決勝レースに表彰台に上がったレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス、メルセデスのルイス・ハミルトン、ホンダF1の山本雅史マネージング・ディレクター
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フェルスタッペン、死闘制して今季8勝!ホンダはW表彰台で角田裕毅も6戦ぶり入賞 / F1アメリカGP《決勝》結果とダイジェスト

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2021シーズンFIA-F1世界選手権 第17戦アメリカGP決勝レースが10月25日に行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインで今季8勝目を挙げ、ドライバーズチャンピオンシップのリードを12点に広げた。

逆転目指す予選2番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)は1周目のターン1で前に出るも、1回目のピットストップでアンダーカットを許して早々にラップリーダーの座を奪われた。終盤に向けて8周フレッシュなハードタイヤを武器に猛追する素晴らしい走りを見せたが、56周のレースで1.333秒届かず2位フィニッシュした。

紙吹雪が舞う中でシャンパンシャワーを楽しむレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年10月24日F1アメリカGP決勝レースにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

紙吹雪が舞う中でシャンパンシャワーを楽しむレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年10月24日F1アメリカGP決勝レースにて

ドリンクシステムが故障して1周目から水分補給が出来ないという不運な状況の中、セルジオ・ペレスが3位表彰台に入り、レッドブル・ホンダはバルテリ・ボッタスが6位に留まった事でコンストラクターズ選手権でのメルセデスとの差を23点に縮めた。

死闘とも呼ぶべき熾烈な戦いを繰り広げたフェルスタッペンは、NBA史上最高のセンタープレーヤーと称されるシャック・オニールから優勝トロフィーを受け取った。ポディウムセレモニーには優勝チーム代表として、ホンダF1の山本雅史マネージング・ディレクターが上がった。

元NBAスタープレーヤーのシャック・オニールから優勝トロフィーを受け取るレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年10月24日F1アメリカGP決勝レースにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

元NBAスタープレーヤーのシャック・オニールから優勝トロフィーを受け取るレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年10月24日F1アメリカGP決勝レースにて

アルファタウリ・ホンダ勢は角田裕毅がボッタスへのディフェンスを含めて見事な走りを披露。終盤に掛けては、キミ・ライコネンとフェルナンド・アロンソという2人のF1ワールドチャンピオンを後方2秒圏内に抱えての戦いを強いられたが、9位フィニッシュで第11戦ハンガリーGP以来となる入賞を飾った。

その一方、ピエール・ガスリーはレースを直前に控えてエンジントラブルに見舞われた。幸いにもセンサー交換で事なきを得たようで無事グリッドについたものの、リアサスペンションに問題が生じて15周目に失速。低速でピットに戻りリタイヤした。

ガスリーと並び、アルピーヌのエステバン・オコンとアロンソもパーツの破損に見舞われクルマをガレージに入れた。

フェラーリ対マクラーレンの中団頂上決戦は4位フィニッシュしたシャルル・ルクレールに軍配が上がった。ダニエル・リカルドは1周目にカルロス・サインツを交わしてルクレールに迫ったが、脅かすには至らなかった。ランド・ノリスはボッタスを抑えきれずポジションを一つ落として8位でクルマを降りた。

10位に滑り込んだのは、エンジン交換ペナルティで18番グリッドからスタートしたセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)だった。フェラーリ時代の僚友、ライコネンが53周目にコースオフを喫した事で10番手に浮上し、ポイント圏内でレースを終えた。

レース概要

パンデミック収束の見通しが立たない中、日曜のCOTAには14万人もの観客が駆け付けた。決勝は日本時間25日(月)4時にブラックアウトを迎え、1周5516mのコースを56周する事で争われた。現地オースティンは晴れ、チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは気温27.8℃、路面36.3℃、湿度61.7%のドライコンディションで開始された。

サポートレースのWシリーズで発生したマシンが跳ね上がるというアクシデントを経て、FIAはターン1出口のオレンジ色の縁石を撤去し、代わりにトラックリミットを設定した。

公式タイヤサプライヤーのピレリは中間レンジのC2からC4までのコンパウンドを投入。レースでは最低2種類のコンパウンドを使用する義務があり、Q2をソフトで突破したサインツと角田裕毅以外の全車がミディアムをスタートタイヤに選んだ。

オープニングラップでは、ハミルトンが好スタートを切ってターン1出口でフェルスタッペンをオーバーテイク。ラップリーダーの座を奪い取った。

同じくターン1ではニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)とランス・ストロール(アストンマーチン)が接触。オコンは高速のS字でアルファロメオの1台と接触してフロントウィング左翼端板を破損し、ラティフィ共々、早々にピットに入ってハードタイヤに履き替えるもペースが上がらず、18番手を走行していた42周目にリタイヤした。

サインツはバックストレートでマクラーレン勢に挟み撃ちにされるも、なんとかポジションをキープして5番手に留まった。

角田裕毅はチームメイトとボッタスを交わし2ポジションアップの8番手に浮上。9周目まで後続を抑えてポジションをキープした後、摩耗とデグラデーションが懸案されるソフトを捨ててミディアムに履き替えると、18周目までボッタスを背後に抑え続けてみせた。

後退しながらもペースで上回るフェルスタッペンは、アンダーカット狙いで10周目にハードタイヤに交換。4番手でコースに復帰すると、ハミルトンがピットストップを行った13周目にトップを奪取した。

その後はクリーンエアーの中でギャップを一気に広げて6秒のマージンを作り、タイヤと路面のバンプを管理しながらも中盤戦に向かっていった。

13番手争いを繰り広げるライコネンとアロンソは、15周目のターン1でサイド・バイ・サイドとなり接触。ライコネンが前に出た事にアロンソは憤慨した。一件は真偽の対象となったがスチュワードはお咎めなしの裁定を下した。

いずれかあるいは両車のものか、フロアと見られるパーツが大量に飛び散った。この影響と思われるが、28周目にはコース上のデブリ回収のためにバーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入された。

アロンソはその後、もう1台のアルファロメオを駆るアントニオ・ジョビナッツィを激しく追い回してバックストレートで前に出たものの、コース外に飛び出した事による5秒ペナルティを避けるために一旦返上。再び襲いかかった際にジョビナッツィが不適切な形で防御したため、25周目にようやく11番手を手にした。

フェルスタッペンはアンダーカットを防ぐべく第2スティントを19周走ったのみで早々に切り上げ、30周目に再び新品ハードに交換。ペレスの後方3番手でコースに復帰すると、すぐに2番手に順位を上げた。ハミルトンは終盤の戦いに向けてタイヤを温存すべく38周目まで第2スティントを引き伸ばし、フェルスタッペンの後方8.5秒の位置でコースに戻った。

1ストッパーのボッタスは、5番手を走行していた34周目まで第1スティントを引っ張り、ミディアムに履き替えてノリスのオーバーカットに成功したものの、更なる追撃は叶わず7位でレースを終えた。

5番手を狙うサインツは43周目の最終セクションでリカルドに仕掛けるも接触。そのディフェンスを「汚い」と非難した。この際の影響と見られるが、サインツは右フロントウイングの翼端板を破損した。

8周分フレッシュなタイヤをアドバンテージにハミルトンは、チェッカーに向けて1周あたり0.5秒ずつ差を縮めていったが、2秒を切ったところでフェルスタッペンも自己ベストを更新。ギャップを見つつタイヤをケアし、ファイナルラップで1秒圏内への進入を許すもDRSは許さず、トップチェッカーを受けた。

Pos No Driver Team Laps Time PTS
1 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 56 1:34:36.552 25
2 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 56 +1.333s 19
3 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダ 56 +42.223s 15
4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 56 +52.246s 12
5 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 56 +76.854s 10
6 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 56 +80.128s 8
7 55 カルロス・サインツ フェラーリ 56 +83.545s 6
8 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 56 +84.395s 4
9 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 55 +1 lap 2
10 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 55 +1 lap 1
11 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 55 +1 lap 0
12 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 55 +1 lap 0
13 7 キミ・ライコネン アルファロメオ・フェラーリ 55 +1 lap 0
14 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 55 +1 lap 0
15 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 55 +1 lap 0
16 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 54 +2 laps 0
17 9 ニキータ・マゼピン ハース・フェラーリ 54 +2 laps 0
NC 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 49 DNF 0
NC 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 40 DNF 0
NC 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 14 DNF 0

コンディション

天気
晴れ
気温
27.8℃
路面温度
36.3℃
周回数
56

レース概要

グランプリ名
F1アメリカGP
レース種別
決勝
レース開始日時

サーキット

名称
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ
設立
2012年
全長
5516m
コーナー数
20
周回方向
反時計回り

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