インタビューに応えるトロロッソ・ホンダのアレックス・アルボン
Courtesy Of Red Bull Content Pool

タイ出身のアルボン、第2の母国で「過去2戦の苦戦を一掃したい」

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トロロッソ・ホンダのアレックス・アルボンが、2019年FIA F1世界選手権第10戦イギリスGPに先立って抱負を語った。アルボンはタイ国籍を持つ一方で幼少の頃から英国で育ってきたため、イギリスGPは第二の母国レースと言える。

過去2戦の苦戦を一層したい

アレックス・アルボン

僕の拠点は英国だから、イギリスGPに向けては長距離を移動しなくて済む。ここ2ラウンドは苦戦してしまった。この前のオーストリアでは、パワーユニット変更のペナルティのために、グリッド後方からスタートする事が予め分かっていたから、プラクティスではいつもとは少し違った方法で取り組んだ。

フランスではクルマが思い通りに機能しなかったから、週末を終えてマシンへの理解を深めるべく努力して、ポテンシャルを引き出すべく取り組んだけど、結局次のオーストリアでもポール・リカールの時と同じような問題が抱える事になってしまった。

今回のイギリスGPではペナルティを受ける計画はないから、過去2戦で集めた大量のデータを分析した上で、予選順位のグリッドからレースに挑む予定だ。熾烈なミッドフィールド争いで勝ち抜ける事を祈ってる。

僕はタイ人ドライバーとしてレース活動をしてきたし、自分の事をタイ出身のレーシングドライバーだと考えているけど、人生のほとんどを英国で過ごしてきたから、シルバーストンは一種のホームレースと言って良いだろうね。

オーストリアGPを終えてからは、ずっとイギリスに滞在していた。ほとんどの時間をシミュレーター作業に費やしつつ、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにも参加して、ホンダの最新型電気自動車(Honda e)に乗ってヒルクライムを走った。それに、ミルトンキーンズにあるホンダのF1施設も時間をかけて見学した。

イギリスGP開幕前日の水曜日は、レッドブルのドライバー全員がクリスチャン・ホーナーに招待されて、ウイングス・フォー・ライフ(ランニングのイベント)のクレー射撃イベントに参加する予定なんだけど、週末に挑む前に楽しい一時が過ごせそうで楽しみにしてる。

シルバーストンは何度か走った事があるけど、実際にレースをしたのは確か4回だけだったと思う。去年F2でのフィーチャレースでは優勝しているし、とても気に入ってる。それに、GP3の時はポール・トゥ・ウインしたんだった。危うく忘れるところだったよ。

F1マシンではまだ走った事がないけど、多分ドライバーであれば誰もが皆シルバーストンが好きなんじゃないかな。ダウンフォースを全開まで利用して高速コーナーを走れるんだから、F1マシンの性能を思う存分堪能できるってわけさ。マゴッツとベケッツは最高に楽しいコーナーだし、F1マシンで走るととんでもなく速いんだろうな。


イギリスGPの舞台となるのは、イギリス空軍飛行場の跡地に建設された1周5891m、全17コーナーを有するシルバーストン・サーキット。ドライコンディションとなった昨年のグランプリでは、予選2番手のセバスチャン・ベッテルが逆転優勝を果たし、2位にルイス・ハミルトン、3位にキミ・ライコネンが続く結果となった。

F1イギリスGPは、日本時間7月12日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。

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