フェルスタッペン「Q3に進めただけで満足」できるほどの”かなり大きな”フロア損傷の影響を明かす
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、グラベルに飛び出してフロアの一部を損傷したことで約100ポイントのダウンフォースが失われたと明かし、「Q3に進めただけで満足だった」と語った。
フェルスタッペンはQ1で、僚友セルジオ・ペレスが赤旗の原因を作ったのと同じコプス(ターン9)でリアを失いグラベルに飛び出たが、スピードをキャリーすることでこれを乗り越えコースに復帰した。
しかしながら、高速でグラベルを突破した際にフロアの広範囲にダメージを負ったため、手負いのクルマで残りのセッションを戦うこととなった。
「単に悪いタイミング、悪い位置でコースに出てしまった。少し遅れて出ていったんだけど、Q1で雨が降るとは思ってなかったんだ。バイザーに雨が落ち始めたのはターン7を過ぎたところだった」
「ラップをまとめ上げないとQ1で敗退してしまう状況だったから、(コプスを抜ける際に)スピードを保とうとしたんだ。アクセルは緩めたけど、それでも滑りやすくて瞬間的にクルマが流れてしまった」
「クラッシュしたくなかったから壁に当たらないように、ダートとオフラインの少し濡れた部分を通って、グラベルの上を滑り抜けたんだけど、その過程でフロアを壊してしまった」
かろうじて11番手で突破したQ1を経てチームは、セッションの合間を使って大量に空いた穴を塞いだり、ぶら下がるようにして破損した箇所を取り除いたりと、応急処置を施したが完全に修復することはできなかった。
そこでフェルスタッペンは、ステアリングとアクセル、ブレーキワークを駆使して、ダメージにより崩れたマシンバランスをできるだけカバー。見事、6番手タイムでQ3進出を果たした。
「そこからはサバイバルだった。チームは(ダウンフォースの)損失を最小限に抑えるために素晴らしい仕事をしてくれた。フロアは酷い状態だった。少しでも改善しようとみんな一生懸命だった」とフェルスタッペンは語る。
「当初はQ3に進出できただけで満足だった。クルマの状態が大幅に悪化していたからね。だから最終的に4番手になれてホント嬉しい」
100ポイントのダウンフォース喪失についてフェルスタッペンは「かなり大きい。(修復作業によって)少しは減ったけど、それでもかなり大きかった」と説明した。
フロアのダメージがなければ「確実」にポールポジション争いに加われたとするフェルスタッペンは、日曜のレースをランド・ノリス(マクラーレン)と並ぶ2列目4番グリッドからスタートする。
逆転勝利のためには最前列に並ぶメルセデス勢を攻略する必要があるが、「もちろん、何でも可能だよ」とフェルスタッペンは自信を見せる。
「一番前からスタートしたかったけど、アグレッシブなレースをして前の連中にプレッシャーをかけられるか見てみるつもりだ」
2024年F1イギリスGP予選ではジョージ・ラッセルがポールポジションを獲得。2番手にルイス・ハミルトンが続いたことでメルセデスが最前列を独占する結果となった。
決勝レースは日本時間7月7日(日)23時にフォーメーションラップが開始され、1周5891mのシルバーストン・サーキットを52周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。