フェルナンド・アロンソ
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F1王者フェルナンド・アロンソ、トヨタと共にルマン24時間とWEC制覇へ!中嶋一貴と共に8号車を担当

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TOYOTA GAZOO Racingは30日、WEC世界耐久選手権2018-19シーズンのドライバーラインアップを発表。F1で2度タイトルを獲得したマクラーレンのフェルナンド・アロンソを、8号車の一員として起用する事を明らかにした。アロンソは、5月のWEC開幕戦スパ24時間でLMP1クラスデビューを果たし、F1グランプリとバッティングしない今季の全WECでのレースに参戦する。

アロンソは世界三大レース全制覇(トリプルクラウン)を目標に掲げており、F1モナコGPに続いてルマン24時間レースでの優勝を目指している。昨年までプロトタイプカーでの走行経験を持たなかったアロンソは、ルマン24時間総合優勝への足がかりとして、今月末に開催されたデイトナ24時間レースにて耐久レースデビューを果たした。

トヨタは既に、ルマン統括団体であるフランス西部自動車クラブ(ACO)へ登録申請しており、2018-2019年シーズンのWECに7号車と8号車の2台のハイブリッド車を投入する。ライバル勢の相次ぐ撤退により、最も優勝確率の高いポジションを得たトヨタは、悲願のルマン優勝並びにシリーズ・チャンピオンを目指す。スーパーシーズンと呼ばれるWECの今季2018-2019年シーズンは、ル・マン24時間レースが2度ある特別な年となる。

「ルマン24時間レースの初参戦にとても興奮していると」アロンソ。「前から参戦を心待ちにしていたレースだからね。WEC耐久レースはF1みたいなスプリントレースとは違うけど、先日のデイトナ24時間で感触を掴むことができた」

「耐久レースでの豊富な経験をもつセバスチャンと一貴のふたりから学び、ともにレースをするのが楽しみだよ。短時間で学ばなければいけない事も多いと思うけど、心の準備はできている。開幕戦が本当に楽しみだ」

アロンソは、かつて共にF1の世界でしのぎを削ったセバスチャン・ブエミと中嶋一貴と共に、昨シーズンのマシンに更なる熟成を加えた新生TS050 HYBRID #8号車をドライブする。7号車のドライバーラインアップは、昨年同様マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの3名。

村田久武TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表は、アロンソの加入によってWECトヨタチームはグリッド最強のドライバーラインナップを形成することになる、として自信を示す。

「新加入のフェルナンドはWECではルーキーになりますが、長年に渡るトップレベルでの活躍は周知のことであり、必ずチームに貢献してくれるものと信じています。チーム全員が彼とレースができることを喜んでいます。耐久レースではチームの総合力が重要ですが、なかでも今シーズンのドライバーに関してはレベルの高い強力なラインナップとなりました」

また、村田代表はアロンソにシートを譲る形となったアンソニー・デビッドソンの長年の献身に対して感謝の意を表した。デビッドソンは2014年WEC世界チャンピオンとしての経験を生かし、リザーブ兼開発ドライバーとしてチームに残り、引き続き重要な役割を担う。

「一方、これまでさまざまな厳しい状況で活躍してくれたアンソニーには心から感謝の意を申し上げたいと思っています。彼は引き続きチームのメンバーとして、重要な役割をお願いするので、今シーズンも忙しい日々を送ることになります」

トヨタ自動車の豊田章男社長は、アロンソがルマン24時間レース優勝を目指す上でトヨタをパートナーとして選択した事について、次の談話を発表した。

「LMP1のクルマに乗ってみたい…、そしてル・マンを走りたい…勝ちたい…。その想いを叶えるためのパートナーとして、トヨタを選んでくれてありがとう。今まで数々のレースを戦い、我々の誰もが経験したことのない景色を見てきたアロンソ選手が、トヨタガズーレーシングのクルマに乗ることにとてもワクワクしています」

「彼がクルマに乗ることで、我々のクルマが更に鍛えられていくと思います。そして、ドライバーやチームメンバー全員が耐久レースで今まで学んできたことに、彼の経験から学びとれることが加わるとトヨタガズーレーシングがどう成長できるのか…、私自身、本当に楽しみですし何より、メンバー全員がその成長を楽しみにしています」

「WECという耐久レースの道で、そして、その中でも過酷を極めるル・マン24時間レースという道でアロンソ選手と共に、トヨタガズーレーシングが誰よりも長い距離を走り切れるよう…、そして、その先にある“もっといいクルマ”をお客様にお届けするというゴールに向けても、心ひとつに一緒に走っていければと思います」

「アロンソ選手を迎えセブ、一貴、マイク、可夢偉、ホセ…6人のドライバーと共にトヨタガズーレーシングはゴールに向けて、“思いっきり”走ってまいります。今シーズンもトヨタガズーレーシングを応援いただければ嬉しく思います。よろしくお願いします」