F1でお馴染みのティルケが設計、全長3.5kmのドライビングコースが千葉県南房総に
会員制ドライビングクラブ「THE MAGARIGAWA CLUB」が2022年末の開業を目指して今春着工した。全長3.5kmのドライビングコースは、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)やハノイ・サーキットなどのF1サーキットの設計でお馴染みのヘルマン・ティルケ率いるティルケ・エンジニア&アーキテクツが手掛ける。
東京都港区にオフィスを構えるコーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドは、「どのサーキットにも似ていないコースを持つ、世界に唯一のドライビングクラブ」をコンセプトに、東京都心や羽田空港、成田空港から車で約1時間の場所にある千葉県南房総市の約100万平方メートルの敷地に、富士山と東京湾を望みながら運転が楽しめる会員制のドライビングクラブをオープンさせる。
クラブハウスは日本の伝統建築とモダン要素を融合したデザインで、ドリンクを片手にくつろげるバーラウンジやコースを走る車を眺めながら食事ができるレストラン、子供が安心して遊べるファミリーラウンジを備える。さらに、アウトドアタイプの遊び場や、ドッグラン、自然の中を歩いてピクニックもできるトレッキングコースなど、様々なアクティビティを併設すると共に、フィットネスジムや25mプール、スパ、天然温泉で体を休めることもできる。
オーナーズパドックには、2台から4台まで駐車可能なプライベートパーキングとダイニングスペースに、広々としたリビングやテラスを備える。また、愛車を最適な環境で保管するための長期保管ガレージが設けられ、車両の保管に適した温度・湿度に整え、セキュリティ万全な空間の中で熟練のメカニックの手により、愛車をいつでも走行可能かつ最適な状態に保つことができるという。
コースデザインはティルケ・エンジニア&アーキテクツ。同事務所がゼロからデザインするコースとしては日本初との事。1周3.5kmのコースは全22コーナーを持ち、標高差は250mと、まるで峠道のような上り20%、下り16%の激しいアップダウンが特徴の1つで、800mのストレートを持つ。
愛車での走行が可能で、走行用の車両保管と走行前後の車両メンテナンスサービスが提供される。また、プロドライバーによるプライベートレッスンも用意される。ピットビルディングには最大36台が収容可能で、空調設備を完備するほか、給油ステーションや専属サービスマンによる点検で快適な走りをサポートする。
実際のコースのイメージは以下の動画が分かりやすい。
ティルケ・エンジニア&アーキテクツのマネージング・ディレクターであるヘルマンの息子、カーステン・ティルケ博士は「土地は驚くほど起伏に富み、世界でも稀にみるユニークなコースの礎となった。これまで19のF1サーキットを含む80以上のサーキットを世界中でデザインしてきたが、今回の仕事は唯一無二の特別な作品であり大変誇らしい。あらゆるドライビングスキルの方でも楽しんでもらえるよう設計した。連続するコーナーを攻略とアクセル全開の二本のストレート。1周3.5kmの中で様々な楽しみを見つけてもらえると思う」と寄せた。