ガレージ内でセッション開始を待つランス・ストロール(アストンマーチン)、2025年5月24日(土) F1モナコGP予選(モンテカルロ市街地コース)
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

F1モナコGP:ストロール、週末2回目のグリッド降格ペナルティ「太陽の位置関係で色が…」と釈明

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2025年F1第8戦モナコGPの公式予選において、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)のアタックラップを妨害したとして、ランス・ストロール(アストンマーチン)に週末2度目のグリッド降格処分が科された。

今回のインシデントの核心は、“情報の誤認”にあった。

ストロールはチームから「ファストラップ中の10号車(ガスリー)が接近している」との無線連絡を受けていたが、それより先に自身を追い抜いたルイス・ハミルトン(フェラーリ)をガスリーと勘違いし、「もう通過した」と思い込み、レーシングラインに復帰。結果として、ガスリーの進路を妨げる形となった。

フェラーリは赤、アルピーヌは青のカラーリングを採用しているが、ストロールはスチュワードとの聴取において、「太陽の位置関係で、自分を追い抜いていったクルマの色が判別できなかった」と釈明。ヴィタントニオ・リウッツィを含む4名の競技審判団は、この説明を受け入れた。

無線記録の調査により、ハミルトンがストロールを追い抜いた後に、ガスリーがなお接近中であることを再度伝える“リマインド”がチームから行われていなかったことも判明。こうした情報伝達の不備も、今回の妨害を招いた一因と見なされた。

スチュワードは一連の経緯と本人の主張を認めつつも、他車の走行に支障を来した事実を重く見て、3グリッド降格の裁定を下した。一方で、ペナルティポイントは科さなかった。

ストロールは既に、前日のフリー走行中にシャルル・ルクレール(フェラーリ)の走行を妨害したことで接触を引き起こし、1グリッド降格を受けている。

今回の処分により合計で4グリッドの降格となるが、10グリッド降格を受けるオリバー・ベアマン(ハース)が最後尾に回るため、ストロールは予選結果と同じ19番グリッドに着く見通しだ。


2025年F1モナコGP予選では、ランド・ノリス(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)という結果となった。

決勝レースは日本時間5月25日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周3340mのモンテカルロ市街地コースを78周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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