2019年F1スペインGP土曜3回目のフリー走行が現地5月11日、1時間に渡ってカタロニア・サーキットで行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンが1分16秒568を記録。2番手につけたフェラーリのシャルル・ルクレールをコンマ5秒差で退け、公式予選前最後のプラクティス走行でタイムシート最上部に名を刻んだ。

開始20分、アウトラップ中のバルテリ・ボッタスがターン5でスピン。後輪がグラベルにハマったために自力でコースに復帰できず、セッションは赤旗中断となった。右リアタイヤが冷えていたために起こったアクシデントと推測され、クルマへのダメージはなかったが、ボッタスがコースに戻ったのはセッション最終盤。走行9周の3番手タイムでセッションを終えた。

今週末はロングラン、ショートランの両方で完全無欠の速さを示しているシルバーアロー勢。チームメイト同士のポール争いが予想される。

グランプリ2日目を迎えたカタロニア・サーキット上空はドンヨリとした雲に覆われ、予選結果を占うセッションは気温21℃、路面28℃のドライコンディションでスタートした。セッション中の降水確率が20%という状況であったが、幸いにもチェッカーまで雨に降られる事はなかった。

前日と比べて気温と路面温度は大幅に低下。これに加えてピレリがリアタイヤの内圧を20.5PSIから19.5PSIへと下げたため、コンディション的には跳ね馬に追い風かと思われたが、シルバーアローとの差は縮まらず。セバスチャン・ベッテルはセクター1で全体ベストをマークしていたラップの最後に、低速の最終セクションでグリップを失いスピン。4番手に終わった。

残り5分のところで、ウィリアムズのジョージ・ラッセルが不可解な形でクラッシュ。リアからタイヤバリアへと突っ込み、セッションは赤旗中断のままチェッカーフラッグを迎えた。チームは予選に向けて、ラッセルのギアボックスを交換。決勝での5グリッド降格が確定した。

ホンダエンジン勢は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが7番手で最上位。アップデートで強力な速さを身に着けたハースの2台に先行を許した。ロングランでは2番目のペースを示しているレッドブル・ホンダだが、予選3列目を確保するのは決して簡単な状況ではない。

車体に大規模なアップグレードを投入したハース、ロマン・グロージャン

ピエール・ガスリーは最後のアタック中にラッセルの赤旗に捕まり14番手。好調トロロッソは、アレックス・アルボンがフェルスタッペンにコンマ3秒差の8番手をマーク。ダニール・クビアトは11番手でクルマを降りた。

トップ10の最後に滑り込んだのは、カタロニアを得意とする母国ドライバーのマクラーレン、カルロス・サインツとアルファロメオの大ベテラン、キミ・ライコネンの二人。いずれも各々のチームメイトに対して1秒近くのギャップを築いた。

前日のダニエル・リカルドに続いて、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグとマクラーレンの2台に、ルノーの最新型内燃エンジンが投入された。悩めるワークスルノーはヒュルケンベルグが12番手、リカルドが17番手と、予選Q3進出はかなり厳しい状況だ。

シーズン5戦目のF1スペイングランプリ公式予選は、日本時間11日(土)22時から1時間に渡ってカタロニア・サーキットで行われる。

2019年F1第5戦スペインGPフリー走行3（FP3）リザルト

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