ファンに向かって手を振るフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)、2026年9月13日(日) F1スペインGP決勝(マドリンク)
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

ライバルメーカーはどう見る? FIA、ホンダF1への追加支援を模索。アロンソ残留へ会長が“異例の働きかけ”

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国際自動車連盟(FIA)の会長を務めるモハメド・ベン・スレイエムが、苦戦するホンダのF1パワーユニット(PU)開発をさらに支援する新たな措置を模索していることが判明した。背景にはアストンマーティン・ホンダの競争力向上に加え、フェルナンド・アロンソのF1残留を後押ししたいとの考えがある。

ベン・スレイエムは2026年F1第14戦スペインGPの開幕に先立ち、アストンマーティンのオーナーを務めるローレンス・ストロールと会談。ホンダの開発を加速させるために、どのような支援策が可能かを協議したとみられている。

アロンソとの対話契機に更なるホンダ救済へ

マドリンクのパドックを笑顔で歩くローレンス・ストロール(アストンマーティン・エグゼクティブチェアマン)、2026年9月13日(日) F1スペインGP決勝Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

マドリンクのパドックを笑顔で歩くローレンス・ストロール(アストンマーティン・エグゼクティブチェアマン)、2026年9月13日(日) F1スペインGP決勝

アストンマーティンとの現行契約が2026年末で満了するアロンソは、現在のF1規則に魅力を感じておらず、チームは開幕14戦でのポイント獲得がわずか3点にとどまり、コンストラクターズ選手権10位と苦戦。今季参入したキャデラックのみを上回る厳しい状況が続く。

アロンソとモンツァで会話を交わしたベン・スレイエムは、マドリードで開かれたビジネスフォーラムで、こう語った。

「彼が本当に悲しそうにしている様子を目にした。私は彼にこう言った。『フェルナンド、母国でのレースだというのに、2度のF1王者である君が最後方にいるなんて、到底受け入れられないことだと理解しているよ』とね」

「そして、『我々が何をするつもりか、私から言うつもりはない。君が何を望んでいるのかを教えてほしい。ドライバーとして、こうした状況を改善するために我々に何をしてほしいのか、それを伝えてほしい』と伝えた」

FIAは今年5月、ホンダの挽回を後押しすべく、各PUメーカーの合意を得たうえで、追加開発・アップグレード機会制度(ADUO)の支援枠を拡大しているが、今回検討されているのは、これを超えたさらなる支援策だ。

アロンソ、2027年規則の再調整に期待感

アロンソはマドリードで、2027年に向けたさらなる規則変更への期待を示していたが、これはベン・スレイエムとの話し合いを踏まえた発言だったと見られる。

2027年に向けた去就を明らかにする時期について問われたアロンソは、笑顔を浮かべながら「近いうちではないね」と答え、なぜ決断まで時間をかけるのかと追及されると、「だって、その方がいいだろ?」と冗談めかして返していた。

そのうえで、「来年のルールについては、まだ微調整が必要になるだろうし、これが最終版ではないんじゃないかと期待している」と語った。

マドリンクでサイド・バイ・サイドの接近戦を繰り広げるランス・ストロールとフェルナンド・アロンソのアストンマーティン・ホンダ勢、2026年9月13日(日) F1スペインGP決勝Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

マドリンクでサイド・バイ・サイドの接近戦を繰り広げるランス・ストロールとフェルナンド・アロンソのアストンマーティン・ホンダ勢、2026年9月13日(日) F1スペインGP決勝

スペインGPでアロンソは17位に終わった。レース後にはブースト制御などPU側の問題を指摘しており、スペック2投入後も依然としてホンダの競争力が不足していることが浮き彫りとなった。

一方、アストンマーティン・ホンダのチーフ・トラックサイド・オフィサーを務めるマイク・クラックは、アロンソがF1を続けるうえで求めているものは一つではないと説明する。

そのうえで、誰もがアロンソの現役続行を望んでいるとし、「それを実現するために何ができるのかという点では、必要なことは行われると思う。良い解決策にたどり着き、共に歩み続けられることを願っている」と語った。

ライバル陣営も理解、ホンダ追加支援に賛意

ベン・スレイエム主導でFIAが進めている規則改訂には、他のPUメーカーの支持が必要となるが、ホンダに更なる支援が必要との考えには、ライバルメーカー側からも理解を示す声が出ている。

メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフは、ADUOが本来、遅れを取り戻すための仕組みとして設けられたことを踏まえ、ホンダには更なる支援が必要との見方を示した。

「ADUOはキャッチアップの仕組みとして設計されたものだ。そして、それはホンダに対して適用されたが、彼らにはさらに多くの支援が必要だ。会長がアロンソと交わした話し合いは妥当だと思う」とウォルフは語った。

「我々は、F1にあらゆるトップメーカーがいてほしいと考えているし、彼らには競争力を持って成功してほしい。規則はスポーツにとって最善になるよう作られるもので、時には調整が必要になることもある」

ベン・スレイエムは、チームの競争力不足を理由にアロンソがF1を去る状況は避けたいとの姿勢を明確にしている。

「フェルナンドを去らせるわけにはいかない。彼は成功を収めるべきだし、去るとしてもそれは彼自身が望むタイミングであるべきだ。パフォーマンスによって去ることを強いられるべきではない」

ローレンス・ストロールとアロンソが具体的に何を求め、FIAが新たな支援策としてどのような内容を模索しているのかは明らかになっていない。だが、ホンダの競争力改善とアロンソのF1残留を巡り、FIA会長、アストンマーティン、他メーカーを巻き込んだ協議は既に始まっている。

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