MCL33に乗り込もうとするマクラーレンのフェルナンド・アロンソ、2018年F1スペインGP決勝レース前
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明暗分かれたマクラーレン「ストレート速度が遅くてオーバーテイク出来ない」とアロンソ

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大黒柱の母国スペインGPに挑んだマクラーレンは、フェルナンド・アロンソが8位入賞を果たした一方、ストフェル・バンドーンはマシントラブルでリタイヤを強いられ明暗が分かれた。エリック・ブーリエ代表によれば、リタイヤの詳細な原因については目下調査中であり、現時点では不明だという。

新投入した三つ穴ノーズが効果的に機能した事もあり、チームとしては5戦連続のポイント獲得となったものの、アロンソは「オーバーテイクができる程の直線スピードがない」とトップスピードの遅さを嘆いた。レース中盤、アロンソは20周近くにも渡ってザウバーのシャルル・ルクレールを追い抜く事ができず、大幅にタイムをロスしていた。

ストレート速度が遅くオーバーテイク出来ない

フェルナンド・アロンソ決勝: 8位, 予選: 8位

最初の数周でポジションを上げて、そのあと早めにピットストップしてタイヤを変える計画だったのに、ターン2のアクシデントのせいで1周目にポジションを失う事になってしまった。あの時はポイント獲得なんて無理だって思ってたよ。でも、その後は流れを掴んで良いレースができた。戦略も良かったし、ミディアムに履き替えての1ストップという判断が功を奏して4ポイントを獲得する事ができた。

レース中は、声援がこだまするグランドスタンドよりも空が気になってたんだ。コーナーの幾つかが黒い雲に覆われていたからね。幾らか雨が降れば助けになるかもって思ってたんだけど、残念なことに結局降らなかったね。

今日はオーバーテイクが難しかった。長い間ルクレールの後ろを走る羽目になってしまったよ。僕らの直線スピードは未だに遅く、オーバーテイクが出来ないんだ。今その問題の解決に取り組んでいるわけだけど、マシンの弱点は把握できてるから、一刻も早く解決策が見つかる事を祈ってる。

ここでは上手く前進する事ができたと思うけど、シーズンが終わるまで厳しい戦いが続くことは分かってる。全レースでポイントを獲得することが重要だけど、これまでの5戦ではそれを達成できてる。今は取り敢えず満足してるよ。

ストフェル・バンドーン決勝: リタイヤ, 予選: 11位

不運な形でレースが終わってしまった。第一スティントを長く取る1ストップ戦略だったから、ソフトタイヤでかなり長く走り続けたんだ。終盤に流れが掴めると思ってたんだけど。。ライバルに対してアドバンテージを得るために、タイヤをうまく管理してたんだけどなあ。

トラブルがなかった場合どの順位でフィニッシュ出来たかを正確に予想するのは難しいけど、終盤にはもう少しオーバーテイクのチャンスが得られたんじゃないかな。

今シーズン初めて良いスタートが切れたよ。最初のコーナーでは、滑りやすいコンディションで多くのマシンがスピンしてたから、それを避けるだけで精一杯だった。序盤は特にそうだったんだけど、マシンをコース上に留めておくのすら大変だったんだ。

リタイヤの正確な原因についてはまだ分かってないんだ。でも、ドライブが完全に失われてたから、ギアボックスが怪しいと思ってる。まずまずのペースがあっただけに残念だよ。持ち込んだアップグレードによって、特に予選が改善された。まだ道のりは長いけど、改善し続けなきゃならないし、全てのレースで新しいパーツを投入し続けなきゃね。


レースは、ポールシッターのルイス・ハミルトンが圧巻の走りを見せ今季2勝目を手にした。バルテリ・ボッタスが2位に続きメルセデスAMGが1-2。3位表彰台にはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが滑り込んだ。

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