中高速コースでの3連戦を前に「前向きな勢い」が失速した、とダニエル・リカルド
予選5番手を刻んだ2週間前のカナダGPとは対照的に、2024年6月22日(土)のスペインGP予選で18番手に終わったダニエル・リカルド(RBフォーミュラ1)は、「前向きな勢い」が失速したと語った。
打倒アストンマーチンという大きな目標を掲げ、メジャーアップグレードを以て臨んだF1第10戦スペインGPの週末はRBにとってこれまでのところ、惨敗と呼ぶに相応しい状況だ。
「辛いのは確かだね。何しろモントリオールではポールポジションから0.2秒差だったのに、どのくらいか分からないけど、ここではかなり遅れをとったわけだから」とリカルドは振り返る。
「もちろん、サーキットの特性が全く違うわけで、その意味で2週間前の結果に固執することはできないけど、それでも勢いがある中でアップデートを持ち込んだのに…ここ数日で失速してしまった」
「昨日は新しいパッケージの理解に努めた。セットアップが完璧じゃなかったんだ。昨日よりは確実に良くなったと思うし、正直、そんなに悪くはなかった」
「でも、全開でいけるはずの幾つかのコーナーでそれができなかった。昨日よりは遥かに良かったんだけど、実際にはQ3で3セットも使ったわけで、本当に厳しかった」
「これまでのところは少しばかり現実を見せられた感じだ。だから、諦めずに努力し続けるしかない」
「ライバルチームが探求と進化を続けて、ペースを見つけ出している一方、僕らは今週末、明らかに少し行き詰まっている。兎に角、問題を特定して乗り越えるしかない」
「昨日のプラクティスを経て幾つか前向きな材料もあったけど、ラップタイムにつなげることはできなかった」
フロアと並び投入された新型リアウイングは、欧州ラウンドの主戦場となるミドル~ハイダウンフォース・サーキット用に設計されたものであったが、今のところは完全に不発だ。
3連戦の初戦であるスペインの翌週末にはオーストリアGP、そして2週間後にはイギリスGPが控える。スペインを含め、いずれの舞台も伝統的な中高速サーキットだ。スペインでの苦戦は3連戦全体での苦戦となり得る。
「これからの数週間は似たようなサーキットが続く。もちろん、誰もがガッカリしているし、Q1で敗退するなんて楽しめない。みんなで解決していかないと」とリカルドは語る。
「明日はすぐにやって来るし、オーストリアもシルバーストーンもそうだ」
「だから地に足をつけて足りないものを見つけ出さないと。新しいパッケージで得られると期待していたものがまだ見えていないだけなのかもしれないしね」
2024年F1スペインGP予選ではランド・ノリス(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手にルイス・ハミルトン(メルセデス)が続く結果となった。
決勝レースは日本時間6月23日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。