ランス・ストロール(アストンマーチン)、2024年6月8日F1カナダGP
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

F1スペインGP「普通でない」ランス・ストロールを処分、ハミルトンとの接触を巡り

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F1スペインGPのスチュワードは2024年6月22日(土)の3回目のフリー走行で発生したインシデントについて、「普通ではない」ドライビングをしたとしてランス・ストロール(アストンマーチン)を戒告処分(ドライビング)とする決定を下した。

FP3の終盤、ストロールはターン5でルイス・ハミルトン(メルセデス)に道を塞がれ、その後、コーナーの出口で接触。ハミルトンは謝罪を示すかのように手を上げたが、ストロールは「このクソ野郎はコース上で自分一人だと思っている」と苛立ちをあらわにした。

聴聞会の中でストロールは、「不満を表現」するためにコーナーの出口でハミルトンに接近したことを認めた。ただしヴィタントニオ・リウッツィを含む4名の競技審判団は、接触は「偶発的」なものだったと判断した。

ストロールの行為についてスチュワードは「危険」なものではなかったとしたが、「普通ではない」として、前例に則り戒告処分とした。

シーズン中に戒告処分を5回受けると10グリッド降格ペナルティが科される。ただし戒告処分5回の内の4回がドライビングに関する違反であった場合に限られる。

故意に相手を煽るようなドライビングをして接触したとしても、それが「危険」と見なされない限り戒告で済んでしまうという今回の決定は、それこそ”危険な前例”になり得るものだろう。

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