ハースのテクニカル・ディレクターを務めるシモーネ・レスタ、2023年F1プレシーズンテストにて
Courtesy Of Haas

ハースF1、新車VF-24発表を前にシモーネ・レスタ離脱との報道

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英「AUTOSPORT」によると、2024年の新車「VF-24」の発表を前にハースのテクニカル・ディレクターを務めるシモーネ・レスタがチームを去ったようだ。フェラーリへの復帰を含めて今後のキャリアは不明だ。

フェラーリでシャシー開発の責任者を務めていたレスタは2021年1月1日にハースに加わった。ハースはパワーユニット(PU)供給を含めてスクーデリア・フェラーリと密接な技術提携関係にあり、レスタはこの一環としてレンタルという形でカスタマーチームに移籍した。

フェラーリのシモーネ・レスタcopyright Ferrari S.p.A.

フェラーリのシモーネ・レスタ

フェラーリ製PUを搭載した2023年型ハース「VF-23」はしばしば一発の速さを見せつけたが、タイヤのグラデーションに致命的な欠点を抱えるなどレースペースには一貫性がなく、ケビン・マグヌッセンとニコ・ヒュルケンベルグが獲得したポイントは12点に留まり、チームはコンストラクターズ選手権最下位に終わった。

シーズンを通した開発は限定的で、チームの母国アメリカGPではレッドブルが推し進めるダウンウォッシュ型の大規模アップグレードパッケージを投入するも、首脳陣の期待に沿うような結果は得られなかった。

レッドブル型の空力コンセプトを追随開発した背景にはチームオーナー、ジーン・ハースの意向があったとの噂がある。対してレスタはVF-23の当初の方向性を追求する事を望んでいたと見られており、経営陣との間に意見の対立があったとの見方もある。

後任のテクニカル・ディレクター、そしてレスタの今後の計画は不明だ。25年のキャリアを誇る53歳のエンジニアはフェラーリに戻るのだろうか? 2018年にテクニカル・ディレクターを務めた出向先、アウディ参戦に向けて準備を進めるザウバーへの移籍の可能性についても指摘されている。

5位と11位を喜ぶハースのギュンター・シュタイナー代表、ケビン・マグヌッセン、ミック・シューマッハ、シモーネ・レスタ、小松礼雄、2022年3月20日F1バーレーンGPCourtesy Of Haas

5位と11位を喜ぶハースのギュンター・シュタイナー代表、ケビン・マグヌッセン、ミック・シューマッハ、シモーネ・レスタ、小松礼雄、2022年3月20日F1バーレーンGP