
ミック・シューマッハ、2026年インディカー転向へ―父を想う「47」でホンダ搭載のRLLから…インディ500を含む全戦参戦
米インディカー・シリーズに参戦するレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)は2025年11月24日、元F1ドライバーでFIA世界耐久選手権(WEC)でも活躍したミック・シューマッハを、2026年のフルタイムドライバーとして起用すると発表した。
「皇帝」とも称された7度のF1王者ミハエル・シューマッハを父に持つ26歳のドイツ人ドライバーは、かつて佐藤琢磨も在籍フル参戦したRLLから、ホンダエンジンを搭載するマシンで北米のトップフォーミュラに挑むことになる。
父の記憶を背負う「47」で米国挑戦
Courtesy Of Haas
ランド・ノリス(マクラーレン)とフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)を抑えるミック・シューマッハ(ハース)、2022年7月10日F1オーストリアGP決勝レース
カーナンバーは「47」に決まった。RLLによれば、この数字には父ミハエルへの敬意とシューマッハ家の記憶が込められているという。ミックはF1でも「47」を使用していたが、これには2つの理由がある。
ミハエルが通算”7”度目のタイトルを獲得したのは、ミックが5歳だった200”4”年であり、また家族4人の誕生日の日にちを足すと「47」になる。
RLLではベテランのグラハム・レイホールと、2025年のルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いたルイス・フォスターがチームメイトを務める。
「アメリカのレース文化に惹かれた」
ミックは、10月13日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)で行われたテストに参加しており、そこでの走りが今回の契約の決め手となった。
ミックは次のように喜びを語った。
「RLLと共にインディカーにフル参戦できることを嬉しく思う。F1と耐久レース、そして色々なカテゴリーで得た知見がきっと役に立つはずだ」
「アメリカのレース文化は、より純粋で直接的なレースに重きを置いているという印象で、そこにも惹かれたし、新しい経験にも興味がある。それに自分の視野を広げたい気持ちも強い。ここから新しい旅が始まると思うと、本当に楽しみだよ」
インディ500を含むオーバルへの挑戦
今回の契約はスポットではなくフルシーズン。つまりミックはロードコースや市街地だけでなく、F1にないオーバルにも挑むことになる。
2026年の全17戦のうち6戦がオーバルで、その中には世界三大レースのひとつ、5月24日にIMSで行われる第110回インディ500も含まれる。
RLLの共同オーナーであるボビー・レイホールは、ミックの資質を高く評価する。。
「RLLの全員を代表して歓迎したい。ミックが来てくれて本当にうれしい。IMSのロードコースでのテストは見事だった。彼はチーム全員を納得させた。あの日から、必ずミックを迎えようと腹を決めていた」
F1、WECを経て新天地へ
Courtesy Of Alpine Racing
ミック・シューマッハ(アルピーヌ)、2024年ル・マン24時間レース
ミックは2021年から2年間、ハースF1チームで43戦に出走し、最高位は6位。その後はアルピーヌのWECプログラムに参加し、2024年と2025年の2シーズンで3度の表彰台を獲得するなど、耐久レースで評価を高めてきた。
F1復帰を模索しながらも、新たな舞台としてアメリカを選んだミック。RLLの共同オーナー、デイビッド・レターマンも「グラハム、ルイス、そして今やミックを迎え、RLLの未来は広がるばかりだ」と期待を寄せる。
2026年シーズンは3月1日のセントピーターズバーグで幕を開ける。ホンダパワーを背に、父の魂を受け継ぐ「47」がアメリカのサーキットを駆け抜ける。