2021年9月26日のF1ロシアGPの表彰台に上がったマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、カルロス・サインツ(フェラーリ)
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ノリス、残3周で逃した初優勝…フェルスタッペンは大逆転2位「こんな結果になるとは…」F1ロシアGP《決勝》結果とダイジェスト

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2021シーズンFIA-F1世界選手権 第15戦ロシアGP決勝レースが9月26日に行われ、予選4番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)がキャリア通算100勝と、前人未到の大台に乗せた。

勝負は最終盤の雨への対処で決した。レースは終始、ポールシッターのランド・ノリス(マクラーレン)が支配する展開であったものの、残り数周というところで土砂降りが到来。判断を誤りスリックでコース上に留まったノリスは最終7位と転落。初優勝を逃した。

エンジン交換ペナルティによる最後尾スタートでダメージリミテーションの戦いに臨んだマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は、これを恵みの雨とした。ラスト5周で6番手を捨てインターミディエイトタイヤに履き替えると、一気にポジションを上げて2位表彰台に上がった。

「インターへの交換は難しい判断だったし、インラップは本当にズルズルに滑るような状況だったけど、仮に1周早く交換していたら逆にタイヤを駄目にしていたかもしれない」とフェルスタッペン。

「レースそのものは決して楽じゃなかったけど、幸いにも雨が降ってくれた事で最後に一気にジャンプアップできた」

「ペナルティを受けたにも関わらず、失ったのはたった1ポジションだなんて、今日の朝に目が覚めた時には、まさかこんな結果になるとは思ってもみなかったよ」

ピット戦略の差によって順位が大きく揺れ動いた53周の争いにおいて、12周目までラップをリードし、中盤からチェッカーフラッグまで安定して上位を走り続けたカルロス・サインツ(フェラーリ)が3位トロフィーを手にした。

他のホンダエンジン勢は、降雨まで3番手を走行していたセルジオ・ペレス(レッドブル)が最終9位と入賞圏内でフィニッシュした一方、アルファタウリ勢は雨の有無に関わらずポイント獲得に足るパフォーマンスを発揮できなかった。

角田裕毅は12番グリッドからスタートしたものの1周目を終えて最後尾20番手に転落。17番手より上のポジションを走る事は一度もなく、16位アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)の19秒後方でレースを終えた。

チームの戦略判断に激怒した予選を経て11番グリッドについたピエール・ガスリーは、トラック上で追い抜きあぐねながらズルズルと第一スティントを伸ばした結果、逆にポジションを落としてしまい、最終盤の雨を味方につける事も叶わず13位でヘルメットを脱いだ。

オープニングラップのターン4で隊列をリードするフェラーリのカルロス・サインツ、2021年9月26日F1ロシアGP決勝レースにてCourtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

オープニングラップのターン4で隊列をリードするフェラーリのカルロス・サインツ、2021年9月26日F1ロシアGP決勝レースにて

決勝は日本時間26日(日)21時にブラックアウトを迎え、1周5872mのコースを53周する事で争われた。現地上空は雲に覆われ、チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは気温19.2℃、路面22℃のドライコンディションで開始された。

レースに先立っては予選7番手のバルテリ・ボッタス(メルセデス)が信頼性に関する懸念から5基目のPUコンポーネントを投入。17番グリッドに降格した。ジョビナッツィもギアボックス交換で降格を受けた。

公式タイヤサプライヤーのピレリは最も柔らかいレンジのC3からC5までのコンパウンドを投入。予選がウェットで行われたため、決勝では全車が自由にスタートタイヤを選択した。

トップ5を含めてミディアム選択組の方がやや多い形となり、後方スタート勢はボッタスやフェルスタッペン等、ハードを履く車両が目立った。

注目のオープニングラップでハミルトンは、ターン2へと至る際にノリスにスタック。6番手に後退した。続くターン3ではサインツがノリスをオーバーテイクしてトップに躍り出た。ランス・ストロール(アストンマーチン)は3ポジションアップの4番手に浮上し、角田裕毅は最下位にまで転落した。

最後尾スタートのフェルスタッペンは7周目に早々とボッタスを交わして14番手に浮上。10周目にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)に急に進路を塞がれ、あわや接触かというシーンもあった。

1ストップ必至のレースで先陣を切ったのはアストンマーティン。ストロールを13周目にビットに入れた。ただ結果的にはこの判断によって大きくポジションを落とす事となり、11位でレースを終えた。その翌周にピットに動いた3番手ラッセルもまた、10位入賞が精一杯という結果に終わった。

ノリスは13周目のストレートでサインツを交わしてトップを奪還した。サインツがピットストップに動いた事でリカルドが2位に浮上。第1スティントはハミルトンからチームメイトを守る盾としての役割を演じた。

残り10周を切ったところでラッセルが降雨を報告。ペレスは45周目にリカルドを、48周目にサインツを交わして3番手にまでポジションを上げたものの、インターへの履き替えが遅れた事で9位に甘んじた。

雨脚が一気に強まった事で、残り5周で5~7番手を走行していたフェルスタッペン、サインツ、リカルドが一斉にインターに交換。この判断が功を奏して2~4位へとポジションを上げた。

トップ2を走行していたノリスとハミルトンは共にフリーストップの権利を手にしていたものの遅々としてピットに入らなかった。最終的にはタイトル争いのライバル、フェルスタッペンがピットに入った事もあり、ステイアウトし続ける事で失うものが大き過ぎるハミルトンが先行してインターへと履き替えた。

一方、チーム側から雨量は最後まで変化しないと伝えられていたノリスはコースに留まり続けたものの、最終盤には大雨となり、まともに走る事もままならずコースオフを繰り返してかろうじてピットへと向かった。

荒れた展開でベテランが強いのは世の理だ。復帰戦のキミ・ライコネンは終盤に13番手を走行していたものの、早めにインターへと履き替えて8位フィニッシュと、アルファロメオに貴重なポイントを持ち帰った。

フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は逆に交換のタイミングが遅れたものの、ポジションを一つも落とす事なく6位でチェッカーフラッグを受けた。

ポイント圏外14番手を走行していたボッタスにとって失うものは何もなかった。ライコネンと同じように早々に履き替え、5位フィニッシュと一気にジャンプアップした。

リタイヤはニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)とミック・シューマッハ(ハース)の2台となった。

Pos No Driver Team Laps Time PTS
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 53 1:30:41.001 25
2 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 53 +53.271s 18
3 55 カルロス・サインツ フェラーリ 53 +62.475s 15
4 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 53 +65.607s 12
5 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 53 +67.533s 10
6 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 53 +81.321s 8
7 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 53 +87.224s 7
8 7 キミ・ライコネン アルファロメオ・フェラーリ 53 +88.955s 4
9 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダ 53 +90.076s 2
10 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 53 +100.551s 1
11 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 53 +106.198s 0
12 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 52 +1 lap 0
13 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 52 +1 lap 0
14 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 52 +1 lap 0
15 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 52 +1 lap 0
16 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 52 +1 lap 0
17 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 52 +1 lap 0
18 9 ニキータ・マゼピン ハース・フェラーリ 51 +2 laps 0
19 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 47 DNF 0
NC 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 32 DNF 0

コンディション

天気
曇り
気温
19.2℃
路面温度
22℃

レース概要

グランプリ名
F1ロシアGP
レース種別
決勝
レース開始日時

サーキット

名称
ソチ・オートドローム
設立
2014年
全長
5872m
コーナー数
16
周回方向
時計回り

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