アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアト、2020年F1ベルギーGPにて
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ダニール・クビアト、母国ソチへ…3戦連続入賞なるか「マシンの競争力はより一層高まっている」

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アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトが、自身のホームレースとなる2020年FIA-F1世界選手権第10戦ロシアGPに先立って抱負を語った。クビアトは現在、10ポイントを獲得してドライバーズランキング14位と、10位につける僚友ピエール・ガスリーに33ポイントの遅れを取っている。

昨年のレースではパワーユニット交換のために最後尾スタートを強いられるも、5台がリタイヤを喫した相次ぐ混乱をくぐり抜ける好走を披露。残念ながらポイント獲得には至らなかったが、チームメイトを上回る12位でフィニッシュラインを駆け抜けた。

クビアトはロシアGPで過去5戦を戦っているが、入賞を果たしたのはレッドブルRB11をドライブしていた2015年の一度のみ。母国グランプリとの相性は決して相性が良くはない。

ただ、スペインとベルギーの2連戦を入賞圏外で終えた後のクビアトは、イタリア、トスカーナと2戦連続でポイントを獲得。ソチ・オートドロームでの週末を前に「過去数戦において、マシンの競争力はより一層高まってきている」と述べ、3戦連続入賞を期待させる。

マシンの競争力はより一層高まっている

ダニール・クビアト

ムジェロを終え、少し休めて本当に良かった。

トスカーナでのレースは簡単じゃなかったけど、アクシデントや赤旗に煩わされる事もなく、何とかトラブルに巻き込まれずに済んだ。僕としては、集中力を切らさずにクリーンにレースをする事に集中した。

この手の状況では、そうすることで大抵良い結果が得られるものだからね。チームとして上手くやれた事で、望みうる最大限のポイントを獲得できたと思ってる。

ムジェロはグラベルトラップのあるコースだけど、これこそレースのあるべき姿だと思ったね! 楽しかったよ。ちょっとしたミスによってグラベルの餌食になってしまうーートラックリミットについて議論する必要なんて全くないんだ。

過去数レースにおいて、僕らのマシンの競争力は更に高まってきているように見える。アクシデントがないレースであれば、僕らはマクラーレンとレーシングポイント、そしてルノーに僅かに遅れを取る位置にいると思う。でも、その差は本当に小さくて、ミッドフィールドは本当にタイトだ。近いうちにこのギャップを完全に解消したいと思ってるし、僕らはそれに向けて正しい道を進んでいる。

母国レースを迎える事ができて嬉しい。自分と同じ国籍のファンが応援してくれる場所に行ってレースをするのは本当に素晴らしいことだからね。ソチに来ると毎回特別な気分になるから、週末が本当に楽しみだ。

ムジェロで既に幾らかファンの入場が許可されていたけど、ソチでは更に多くのファンが観戦に来る事になるだろうから、最高の週末になると思う。もちろん、安全を守ることが何よりも大切だけど、そのためのチェックや対策が行われているから、観客の皆にはレースを楽しんでもらいたい。

ソチ・オートドロームのコースレイアウト図

ターン3の所のグランドスタンドには僕の名前がついていると思うんだけど、そこにたくさんのファンが来てくれたら嬉しい。あのコーナーはエイペックスが凄く長いから、正直に言えばそんなに難しい場所じゃない。かなり長い間、ステアリングを切り続けるんだけど、ドライコンディションの予選では完全にエンジン全開だ。

ソチは中速コーナーが中心で、最終セクターに幾つか低速コーナーがある構成だから、この点を踏まえてダウンフォースのバランスを見極める必要がある。正しいバランスを見い出せれば、楽しく快適にドライブする事が出来る。

タイヤのデグラデーションは低いから、1ストップレースが予想されるところだけど、今回はかなりソフトなコンパウンドを使う事になるから慎重にいかなきゃならない。いつもどおり、初日の金曜日は作業に追われる忙しい一日になるだろうね。


ロシアGPの舞台となるのは五輪会場の跡地に建設された1周5,872mのソチ・オートドローム。コーナー数は16で、平均速度は時速210kmほど。ドライコンディションとなった昨年のグランプリでは、ルイス・ハミルトンがポールシッターのシャルル・ルクレールを打ちのめして優勝を飾り、2位にバルテリ・ボッタスと、メルセデスがソチ無敗記録を更に更新する結果となった。

F1ロシアGPは、日本時間9月25日(金)17時からのフリー走行1で幕を開ける。

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