ルノー製F1マシンR.S.19のエンジンカバーcopyright Renault

自信の表れ…ルノーF1パワーユニット「E-TECH 19」のスペック

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チャンピオンシップ返り咲きを目指すルノーF1チームは12日、2019年型F1マシン「R.S.19」のデザインをお披露目すると共に、新しいパワーユニット「RENAULT E-TECH 19」を発表し、その諸元とスペックを公表した。

昨季の開発によって十分な信頼性を得たと判断したルノーは、これを維持しつつ純粋なパフォーマンスを追求する方向にエンジン開発の舵を切った。この度発表されたルノーの2019年仕様パワーユニットは、昨年型「R.E.18」と比較してその95%が完全に一新されたわけだが、これを象徴するように、19年仕様のPUには「E-TECH 19」の名が与えられた。

ロータスを買収してワークス復帰を果たして以降、ルノーは自社製パワーユニット(PU)の型番を「R.E.〇〇」と名付けてきた。今回のラベリング変更は、今季型PUが新設計されたものである事を内外に知らしめるだけでなく、その性能に強い自信を抱いている事の表れと見るべきだろう。

ルノーはパワーユニット開発拠点のヴィリー=シャティヨンに新しいビルを建設。ギアボックスに繋いだ状態のエンジンをテストする事ができる最新鋭のダイナモを導入した。パワーユニット部門を統括するレミ・タフィンによると、この新しい設備は実に多機能で、エンジン単体でもERS単体でも、そしてギアボックスを始めとするリアエンドとエンジンを接続した状態でもテストする事ができるという。

あまり知られていない様に思うが、ルノーのエネルギー回生システム(ERS)の開発には日産の高級車部門であるINFINITIが関与している。神奈川県厚木市にあるINFINITIテクニカルセンターからハイブリッドの専門チームがヴィリーに派遣され、ルノーと共同でMGU-HとMGU-K、そしてESの開発を行っているのだ。インフィニティQ70セダン(日産フーガ)やQ50スポーツ・セダン(日産スカイライン)に搭載されている技術が、ルノーF1チームの動力の一部を支えているというわけだ。

レッドブル・レーシングがホンダとエンジンサプライヤー契約を結んだため、「RENAULT E-TECH 19」を搭載するのはワークスルノーとマクラーレンの2チーム。その実力の一端は、18日にスタートするバルセロナテストで明らかになる。

RENAULT E-TECH 19 主要諸元とスペック

型式 RENAULT E-TECH 19
排気量 1600cc
シリンダー V型6気筒 / 90度
バルブ数 24
ボア径 80mm
ストローク 53mm
クランク高 90mm
過給 シングルターボ、過給圧無制限(5bar abs)
最高回転数 15,000rpm(ICE、レギュレーション規定)
最大燃料流量 100kg/h
燃料タンク容量 110kg
燃料噴射 直噴
MGU-K 最大出力 120 kW
MGU-K 最大回転数 50,000 rpm
MGU-K 最大回生量 2 MJ/周
MGU-K 最大放出生量 4 MJ/周
MGU-H 最大回転数 100,000 rpm以上
重量 145kg(既定最低重量)
馬力 950馬力以上