角田裕毅を語るRB新代表メキーズ、リカルドとの2024年ラインナップに期待
天性のスピードに加えて今や勤勉さと技術的な理解を備えたとしてビザ・キャッシュアップRBのローラン・メキーズ新チーム代表は、2024年シーズンの角田裕毅の活躍に期待を示した。
角田裕毅は昨年、翌シーズン以降の契約が未定という状態でダニエル・リカルドに加えてニック・デ・フリースとリアム・ローソンという計3名をチームメイトに迎えた。これは大きな重圧となって彼を襲ったが、それでも高い一貫性を以て得点を重ねていき、チームの総得点の7割を一人で稼ぐ活躍を示した。
新車「VCARB 01」のローンチに際してF1公式サイトとのインタビューの中でメキーズは「本当に感心している」と述べ、就任後初めて角田裕毅について口を開き、高く評価していると明かした。
「結局のところ彼は、毎月、毎シーズンに渡って、自らのスピードが如何に驚異的であるかを証明してきた。これまでにかなりの数のチームメイトを相手にしてきたが、常にその速さに磨きをかけてきた」とメキーズは語る。
「それに技術面での理解やチームとの一体感も深まっている。かなり強力なパッケージだ。仕事ぶりも懸命だし、ファエンツァに住んでいてファクトリーにも頻繁に来ている」
「彼には信じられないほどの天性のスピードが備わっている。だから互いにプッシュし合うという点で、ダニエルとの組み合わせは非常に強力なラインナップになる」
かつてトロ・ロッソ、アルファタウリと呼ばれていた伊ファエンツァのチームは、将来のレッドブル・ドライバーを育てるためのインキュベーターとして機能していたが、近年はより結果を求める姿勢にシフトした。
そんな変化の象徴と言えるのがリカルドの起用だ。マクラーレンでの困難な数シーズンを経て昨年、古巣アルファタウリで復帰を果たした8度のグランプリウィナーは今年7月に35歳の誕生日を迎える。
リカルドについてメキーズは「チームにとっての素晴らしい戦力」であるとして、「彼のような血統を持ち、多くのレースで勝ち取り、クルマに対する感性と仲間を大切にする精神を持ち合わせるドライバーは多くない」と語る。
「ドライバーのエネルギーがチームを鼓舞する状況は、表立ってトラッカーに現れなくとも、隠れたラップタイムとして違いを生み出す」
「スピード、スピリット、そしてマシン開発という点で、彼をチームに迎えることができたのは素晴らしいことだ。2、3年前までは誰もが彼をトップリストに挙げていた。その後、荒れた時期があったのは確かだが、彼と共にそこから立て直せるのは幸運なことだ」
メキーズは「かなりハングリーで、すごくやる気に満ちているし、集中している」として、リカルドがトップドライバーとしての評価を取り戻せない「理由は何処にもない」と付け加えた。