
「隠しようがない」戦略ミスを認めるレーシングブルズ、角田裕毅に謝罪―ステイアウトで好機を逃す
2025年FIA-F1世界選手権の開幕戦オーストラリアGPを終え、レーシング・ブルズのチーム代表ローラン・メキーズは、角田裕毅のレース戦略においてチームが誤った判断を下したことを認め、謝罪した。
角田、上位争いも戦略ミスで痛恨の12位
角田は終始トップ6争いを展開し、大量ポイント獲得が期待されていた。しかし、レース終盤に豪雨が襲来した際、チームは角田をステイアウトさせる決断を下した。この判断が裏目に出る結果となった。
グリップを失った角田は順位を大きく落とし、最終的に12位でフィニッシュ。ポイント圏内を逃した。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
グリッド上でエンジニアと話す角田裕毅(レーシング・ブルズ)、2025年3月16日(日) F1オーストラリアGP決勝(アルバート・パーク・サーキット)
メキーズ「判断ミスは明白」 角田に謝罪
「我々が最後の判断を誤ったことは隠しようがない。これにより我々は大きな代償を払うことになった」とメキーズは認めた。
「この決定についてはユーキに謝罪したい。ステイアウトというギャンブルは報われなかったが、これもモータースポーツの厳しさの一部だ」
「改善する唯一の方法は、チームとしてさらに努力し、より強くなって戻ってくることだ」
無得点も手応え
レーシング・ブルズは予選で角田が5番手、アイザック・ハジャーが11番手を獲得。レースへの期待は高まっていた。
メキーズは「2人のドライバーは素晴らしい仕事をしてくれた。特にユーキはさらなる成長を見せ、アイザックも適切なアプローチを採っていた」と評価した。
また、「グリッド全体の競争が昨年以上に激化しているが、我々は十分に戦える位置にいる」とも述べ、今季への手応えを強調した。
ハジャーの学びを期待
F1デビュー戦を迎えたハジャーは、フォーメーションラップ中にスピンし、レース開始前にリタイアを余儀なくされた。
これについてメキーズは「今回の経験から学び、この悔しさを次戦のエネルギーに変えてくれるはずだ。我々は彼を支え、上海に向けてしっかり準備を進めていく」と前向きに語った。
ポジティブな要素を糧に次戦へ
開幕戦は悔しい結果となったが、メキーズは「この週末には多くのポジティブな要素があった。それを無駄にせず、より強くなって戻ってくることが重要だ」と締めくくった。
2025年F1第1戦オーストラリアGPでは、ランド・ノリス(マクラーレン)がポール・トゥ・ウインを果たして通算5勝目を獲得。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2位、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が3位という結果となった。
上海インターナショナル・サーキットを舞台とする次戦中国GPは、3月21日のフリー走行1で幕を開ける。フリー走行が一回のみのスプリント・フォーマットが採用される。