
ハジャー「酷い気分」 F1デビュー戦はゼロ周で終了…取り乱す新人にハミルトン父が温かい励まし
自身の「ほんのちょっとしたミス」でクラッシュを喫したために、スタートすることすらなくF1デビュー戦を終えたアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)は、「酷い気分」だと認めた。また、彼を慰めに駆けつけたルイス・ハミルトンの父、アンソニー・ハミルトンとのやり取りを明かした。
まさかのクラッシュで”0周終了”
2025年F1シーズンの開幕戦となったオーストラリアGP。現地メルボルンは朝から雨が降り、前日までの天候とは一転し、アルバート・パーク・サーキットの路面はウェットコンディションとなった。
ハジャーは前日の予選でルーキー勢最上位となる11番グリッドを獲得。しかし、スターティンググリッドに向かうためにインターミディエイトタイヤを履いてコースへ出た際、ターン2でコントロールを失いスピン。6号車VCARB 02は壁に激突し、リアウイングを含む車体後部にダメージを負った。
「やりすぎた」ミスを痛感
このクラッシュについて、ハジャーは「タイヤを温めようとして、やりすぎてしまった…。ほんのちょっとしたミスだった。でも、ああなってしまうと、もうただの乗客に過ぎない。酷い気分だよ」と振り返った。
「チームには本当に申し訳ないと思っている」
クラッシュ後、ハジャーはしばらくヘルメットを脱ぐことができず、バイザーの隙間から目頭を押さえるような姿を見せた。そんな彼のもとに駆け寄り、励ましの言葉をかけたのはルイス・ハミルトンの父、アンソニー・ハミルトンだった。
ハジャーは「気を落とすなって言ってくれたんだ。彼は、このような状況がドライバーにとってどれほど辛いかを理解しているのだと思う」と語った。
「新人らしいミスで、1周も走ることなくクルマを壁にぶつけてしまった。その辛さを、彼は知っているんだと思う」
「彼は僕のところに来て慰めてくれた。本当に親切な人だよ」と、感謝の気持ちを述べた。
2025年F1第1戦オーストラリアGPでは、ランド・ノリス(マクラーレン)がポール・トゥ・ウインを果たして通算5勝目を獲得。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2位、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が3位という結果となった。
上海インターナショナル・サーキットを舞台とする次戦中国GPは、3月21日のフリー走行1で幕を開ける。フリー走行が一回のみのスプリント・フォーマットが採用される。