ロサイル・インターナショナル・サーキットを駆け抜けるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2023年10月6日F1カタールGP予選
Courtesy Of Red Bull Content Pool

フェルスタッペンが堂々ポールもトラリミ多発で大混乱、角田裕毅は0.004秒差でQ3逃す / F1カタールGP《予選》結果とダイジェスト

  • Published:

僅か1回のプラクティスを経て10月7日(金)に行われた2023年のFIA-F1世界選手権18戦カタールGP予選では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分23秒778を記録してポールポジションを獲得した。角田裕毅(アルファタウリ)は0.004秒及ばず11番手と、惜しくも2戦連続のQ3を逃した。

2021年以来、2回目の開催を迎えるにあたって全面的に再舗装された路面がドライバーを翻弄。3ラウンドを通してトラックリミットによるタイム抹消が計22件も発生する事となり、チェッカーフラッグ後にタイムシートが修正される事態が続出した。

ポールポジションのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)、6番手に降格される前の3番手オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、2023年10月6日(金) F1カタールGP予選後のパルクフェルメにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

ポールポジションのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)、6番手に降格される前の3番手オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、2023年10月6日(金) F1カタールGP予選後のパルクフェルメにて

ランド・ノリス(マクラーレン)はコンマ3秒遅れの2番手を刻んだものの、チェッカー後にターン10のトラックリミット違反が発覚。ノータイム10番手に後退した。その結果、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が2番手、ノリスの僚友オスカー・ピアストリが繰り上がりの3番手としてパルクフェルメでのインタビューに応じた。

しかしながらそのインタビュー中に、ピアストリもノリス同様、ターン10での走路外走行があったと判断され6番手に降格となった事で、前回大会のウィナー、ルイス・ハミルトンが3番手に昇格し、メルセデス勢がフェルスタッペンを囲い込む結果となった。

フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)はシャルル・ルクレール(フェラーリ)を抑えて6月のカナダGP以来の最高位となる4番手を記録した。2人の後にはピエール・ガスリーとエステバン・オコンのアルピーヌ勢が続いた。

ノリスの悲劇によってバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)は7月のハンガリーGP以来、初となるQ3進出を経て9番グリッドを確保した。

セルジオ・ペレスはQ3進出に足るラップを刻んだものの、トラックリミットにより13番手でQ2敗退を喫した。Q3を逃したのは今季8回目。Q2では更に、カルロス・サインツ(フェラーリ)も12番手でノックアウトを喫した。

予選を終えてクルマを降りガレージ内を歩く角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年10月6日(金) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

予選を終えてクルマを降りガレージ内を歩く角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年10月6日(金) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)

予選Q1:僚友蹴落としアルボンがQ2へ

陽も落ちコース全体が照明に照らされる中、ロサイル・インターナショナル・サーキットでの最初の予選ラウンドは気温31℃、路面34℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハード(白色)にC1、ミディアム(黄色)にC2、ソフト(赤色)にC3コンパウンドを持ち込んだ。

ノリスはQ1でもトラックリミットに苦労した。1発目の計測で最速を刻むもタイム抹消となり、残り5分を切ったところでノックアウトゾーンに沈んだ。マクラーレン、フェラーリ、ウィリアムズが特にトラックリミットに手を焼いた。

路面は劇的に進化していった。チェッカーフラッグを迎えてなお、タイムシートは慌ただしく入れ替わった。最後にフィニッシュラインを駆け抜けたアレックス・アルボンは、1000分の92秒差で僚友ローガン・サージェントを蹴落し、15番手ギリギリでQ2進出を果たした。ハミルトンは14番手と際どかった。

アルファタウリ勢はリアム・ローソンがコンマ5秒届かずQ1敗退を喫したが、角田裕毅は13番手で次のラウンドに駒を進めた。

ロサイル・インターナショナル・サーキットを周回する角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年10月6日(金) F1カタールGP予選Courtesy Of Red Bull Content Pool

ロサイル・インターナショナル・サーキットを周回する角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年10月6日(金) F1カタールGP予選

トップ通過はフェルスタッペン。ノリスをコンマ1秒差で抑えた。3番手にはアロンソが続いたが、同じアストンマーチンAMR23をドライブするランス・ストロールは17番手でQ1敗退に終わった。

予選Q2:角田裕毅、僅差で及ばず

5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2では、ペレスとサインツという2つのビッグネームが脱落するドラマチックな終わりを迎えた。

角田裕毅は1回目の計測ラップでトップ10圏内を確保したが、ボッタスに1000分の4秒差で蹴落とされ11番手に終わった。

トップ 通過はハミルトン。フェルスタッペンをコンマ1秒を上回った。

2023年F1第18戦カタールGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:25.007 1:24.483 1:23.778 19
2 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:25.334 1:24.827 1:24.219 21
3 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:26.076 1:24.381 1:24.305 20
4 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:25.223 1:25.241 1:24.369 21
5 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:25.452 1:25.079 1:24.424 26
6 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:25.266 1:24.724 1:24.540 23
7 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:25.566 1:24.918 1:24.553 23
8 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:25.711 1:24.928 1:24.763 24
9 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:26.038 1:25.297 1:25.058 21
10 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:25.131 1:24.685 21
11 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダRBPT 1:26.058 1:25.301 16
12 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:25.808 1:25.328 18
13 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:25.991 1:25.462 16
14 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:26.118 1:25.707 15
15 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:25.904 1:25.783 12
16 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:26.210 10
17 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:26.345 10
18 40 リアム・ローソン アルファタウリ・ホンダRBPT 1:26.635 10
19 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:27.046 9
20 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:27.432 9

コンディション

天気晴れ
気温31℃
路面温度34℃

セッション概要

グランプリ名 F1カタールGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 ロサイル・インターナショナル・サーキット
設立 2004年
全長 5419m
コーナー数 16
周回方向 時計回り

F1カタールGP特集