アルガルベ・サーキットを走行するレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年5月1日F1ポルトガルGPのFP3にて
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フェルスタッペン、予選を前にメルセデスから最速奪取…角田裕毅は有言実行改善 / F1ポルトガルGP《FP3》結果とダイジェスト

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2021 F1第3戦ポルトガルGPの公式予選前最後のプラクティスとなる土曜3回目のフリー走行が5月1日にアルガルベ・サーキットで行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが1分18秒545をマークしてタイムシート最上部につけた。

2番手にはルイス・ハミルトン、3番手にはバルテリ・ボッタスとメルセデス勢が陣取ったが、フェルスタッペンとの差は各々0.236秒、0.351秒とやや開き、4番手にはフェルスタッペンの僚友セルジオ・ペレスがボッタスに対して100分の2秒という僅差で続く結果となった。

レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は「昨年、ここはメルセデスが優位を持っていたコースであったが、上手く行けばこの形で予選に向かいプレッシャーをかける事ができると思う。凄くタイトなバトルになるだろう」と述べ、予選でのメルセデスとの僅差のポール争いを予想した。

アルファタウリ・ホンダ勢はピエール・ガスリーが9番手、角田裕毅が11番手と、FP2と比べて幾らか改善策を見つけ出したようにも見えるが果たして。なお2日目に向けてのペースアップを誓っていた角田裕毅は、FP1で0.646秒、FP2で0.495秒と開いていたガスリーとのギャップを0.111秒にまで縮めてきた。

アルガルベ・サーキットを走行するアルファタウリ・ホンダの角田裕毅、2021年4月30日F1ポルトガルGPフリー走行にてCourtesy Of Red Bull Content Pool

アルガルベ・サーキットを走行するアルファタウリ・ホンダの角田裕毅

グランプリ2日目を迎えた現地アルガルヴェは晴れ渡り、予選結果を占うセッションは気温17℃、路面30℃のドライコンディションでスタートした。

FP1での35回、FP2での30回のトラックリミットを経て、国際自動車連盟(FIA)はこのセッションから追加でターン5とターン14を監視対象とした。

なお強風の影響で広告ボードが飛ばされたようで、セッション開始25分が経過したところでバーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入される場面もあった。

アルピーヌは過去2戦で競争力を欠いていたが、アップデートを経て今週末に見せている改善は本物のように見える。フェルナンド・アロンソは14番手と後方に留まったが、エステバン・オコンは6-7番手に仲良く並んだシャルル・ルクレールとカルロス・サインツのフェラーリ勢を抑えて5番手に付けた。

8番手に付けたのはマクラーレンだった。ターン14でのスピンによって黄旗が出される場面もあったが、好調ランド・ノリスはガスリーをコンマ1秒差で抑える8番手タイムをマークした。ダニエル・リカルドは12番手でクルマを降りた。

トップ10の最後の1枠はアルファロメオ。キミ・ライコネンが角田裕毅を100分の7秒差で退け10番手に付けた。アントニオ・ジョビナッツィはコンマ17秒遅れの13番手だった。

初日セッションでチームメイトに大差で劣っていたニキータ・マゼピンは幾らかその差を縮めたものの、15番手のミック・シューマッハに対して0.657秒落ちの20番手最下位とまだまだ苦しんでいる様子だ。

レース前に再舗装された路面は昨年10月のグランプリの際にタイヤ温度やグリップなどに広範な影響を及ぼした。あれから6か月が経ちグリップは幾らか向上したものの、初日セッションでは依然としてタイヤを作動温度範囲に入れるのが難しい事が明らかになった。

問題となっているのは特にソフトタイヤで、予選ではQ2でミディアムを選ぶドライバーも出てくるかもしれない。

またこうした理由から、ソフトタイヤを確実にワーキングレンジに入れ込むために2周のウォームアップを行うドライバーが多い事から、予選ではトラフィックが大きなカギを握る可能性もある。

2021年F1ポルトガルグランプリ公式予選は、日本時間5月1日(土)23時から全3ラウンド、計1時間に渡ってアルガルベ・サーキットにて行われる。

2021年F1第3戦ポルトガルGPフリー走行3(FP3)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:18.489 21
2 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:18.725 +0.236 21
3 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:18.820 +0.331 19
4 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダ 1:18.840 +0.351 25
5 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:18.860 +0.371 19
6 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:19.001 +0.512 23
7 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:19.050 +0.561 24
8 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:19.272 +0.783 18
9 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:19.374 +0.885 26
10 7 キミ・ライコネン アルファロメオ・フェラーリ 1:19.415 +0.926 26
11 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 1:19.485 +0.996 25
12 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:19.582 +1.093 19
13 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 1:19.588 +1.099 23
14 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:19.949 +1.460 20
15 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:20.033 +1.544 22
16 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:20.090 +1.601 17
17 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:20.127 +1.638 18
18 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:20.214 +1.725 21
19 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:20.681 +2.192 19
20 9 ニキータ・マゼピン ハース・フェラーリ 1:20.690 +2.201 20

コンディション

天気曇り
気温17℃
路面温度30℃

セッション概要

グランプリ名 F1ポルトガルGP
セッション種別 フリー走行3
セッション開始日時

サーキット

名称 アルガルベ・サーキット
設立 2008年
全長 4684 m
コーナー数 15
周回方向 時計回り

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