シルバーストン・サーキットを周回するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2023年7月7日F1イギリスGPフリー走行
Courtesy Of Red Bull Content Pool

リークの”コソ練”画像が示唆するレッドブル「RB20」の奇妙なデザイン変更

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2月15日(木)の新車発表を前に、レッドブル・レーシングの2024年型F1マシンがシルバーストーンにお目見えした。ミルトンキーンズのチームがローンチを前に極秘にシェイクダウンを行うのはこれが初めてではなく、SNSには熱心なファンが撮影した画像や動画が上がっている。

まずはディフェンディング・チャンピオンのマックス・フェルスタッペンが雨のシルバーストンでステアリングを握り、その後、セルジオ・ペレスが試走行を担当。フィルミングデーで許可されている最大200kmを走り込み、プレシーズンテストに向けてデータを収集したようだ。

1週間後のプレシーズンテストになれば少なからずRB20の真の姿が明らかになるわけだが、現時点で幾つかの興味深い技術的な変更がうかがえる。X(旧Twitter)ユーザーの@Tora49さんが撮影した画像で確認してみたい。

まずはサイドポッドの最前面に位置するラジエーターダクトだ。低解像度でブレもあるためハッキリとした事は分からないが、一見すると何処にダクトがあるのか判別できない。ただ、ないという事はあり得ないため、奇妙なことではあるが、おそらくはダクトの上部が前方に突出していて、開口部が覆い隠されるような形状になっているものと推測される。

シルバーストン・サーキットで激写された2024年型レッドブルRB20とRB19の比較画像copyright @Tora49

シルバーストン・サーキットで激写された2024年型レッドブルRB20とRB19の比較画像

RB19は逆に、ダクトの下部が前方に長く突出した形状で、これまでに発表されているライバルチームもこれに追随している。

アストンマーチンの2024年型F1マシン「AMR24」のフロアフェンス、ラジエーターダクト、サイドポッド、フロアエッジCourtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

アストンマーチンの2024年型F1マシン「AMR24」のフロアフェンス、ラジエーターダクト、サイドポッド、フロアエッジ

ドライバーの頭上、エンジンへの吸気口を備えるインダクションポッドは、円に近い楕円形から四角形状へと改められている事が分かる。

また、アウトレットへと繋がるエンジンカバーの位置もRB19と比べると異様に高く、リアホイール手前で地面方向に下るフォルムに変わっている。メルセデスW14を彷彿とさせる。

ハンガロリンクを周回するルイス・ハミルトン(メルセデス)、2023年F1ハンガリーGPCourtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

ハンガロリンクを周回するルイス・ハミルトン(メルセデス)、2023年F1ハンガリーGP

無論、シルバーストンで目撃された形のままにテストや実戦に投入されるという保証はなく、結局のところはプレシーズンテストを待つ必要があるが、基本的にはRB19の進化系という位置づけと見てよさそうだ。

なおフェルスタッペンの母国オランダの「De Telegraaf」によるとシェイクダウンにはチーム代表のクリスチャン・ホーナーも立ち会ったという。女性従業員に対する疑惑を巡って将来不透明ながらも、木曜の発表イベントにも出席する見通しと伝えられている。