ポルシェ、強豪ペンスキーと提携しWECおよびIMSAにワークス参戦
ポルシェ・モータースポーツは5月4日(火)、米国の強豪チーム・ペンスキーと提携し、ワークスLMDhチームとして2023年よりFIA世界耐久選手権(WEC)およびIMSAスポーツカー選手権に参戦する事を発表した。
契約は「複数年」で、チームは「ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ」を名乗り、2つの耐久レースのトップクラスに各2台のワークスマシンを投じて総合優勝を狙う。チーム運営はペンスキーが持つアメリカ・ノースカロライナ州ムーズビルで行われる。
ハイパーカー時代に突入した耐久レース界は、WECがLMH規定を、IMSAがLMDh規定を発表。WECは既にLMH時代をスタートさせ、その初戦ではトヨタが初のウィナーに輝いているが、2023年にはLMDh車両がデビューを果たし、LMHと共に耐久レースの最高峰を牽引していく。
近年ではLMP2マシン「ポルシェRSスパイダー」で共闘が記憶に新しいが、ポルシェとペンスキーの関係の歴史は長い。
ポルシェは北米カナディアン-アメリカン・チャレンジカップ(Can-Am)シリーズ時代にペンスキーにチーム運営を託し、1972年にはジョージ・フォルマーが917/10を駆り、1973年にはマーク・ドノヒューが917/30を駆って2連覇を達成した。
LMDhではリジェ、オレカ、ダラーラ、マルチマティックのいずれかが製造したLMP2シャシーをベースとしなければならないが、ポルシェ・ペンスキーが何を使用するかはまだ発表されていない。なお車両重量は約1,000kgで、500kW(680馬力)のハイブリッド・ドライブトレインが搭載される。