ウィリアムズF1チームのガレージ内を撮影するNetflix「Drive to Survive」のカメラ、2023年
Courtesy Of Netflix

Netflix、F1生中継に向け前進か…ESPNが2025年限りでF1放映権を返上との報道

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米スポーツ専門チャンネルESPNが、2025年シーズンをもってF1の米国放映権を手放す意向を示していると報じられた。米メディア「Puck News」によれば、ESPNは現行契約を更新せず、2026年以降のF1放映権を巡る競争から撤退する方針だという。

ESPNは2018年からF1の米国放映を担当し、当初の契約終了後、2023年までの契約をさらに3年間延長。現在の契約では、年間約9,000万ドル(約137億円)を支払っている。

ESPNによるF1放映は一定の成果を上げたものの、視聴者数は減少傾向にある。2022年には1レースあたり平均121万人の視聴者を記録したが、2023年と2024年はともに110万人にとどまった。

ESPNの撤退により、F1は新たな放送パートナーを探す必要がある。報道によると、NBCスポーツとNetflixが2026年以降のF1放映権獲得を目指し、交渉を進めているという。

NBCスポーツは2012年から2017年までF1を放映しており、すでにF1の放送経験を持つ。一方、Netflixは「Drive to Survive」シリーズを制作し、F1人気の拡大に貢献。ストリーミングを活用した新たな視聴形態での参入が期待される。

F1にとって米国市場は依然として重要であり、2025年のF1カレンダーでは米国で、マイアミ(5月4日)、オースティン(10月19日)、ラスベガス(11月22日)の3戦が予定されている。

加えて、ブラジル、カナダ、メキシコといった米国視聴者にとって親しみやすい時間帯のレースも多く含まれており、米国市場の重要性は依然として高い。

ESPNの撤退により、2026年以降のF1放映の行方は不透明となった。NBCスポーツとNetflixのどちらが権利を獲得するのか、それとも新たな放送事業者が参入するのか、今後の動向に注目が集まる。