カタロニア・サーキットのパドックを歩くアルファタウリ・ホンダの角田裕毅、2021年5月8日F1スペインGPにて
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精彩欠く角田裕毅、初のモンテカルロで汚名返上なるか?「前に進む事を学ばなければ…」

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アルファタウリ・ホンダの角田裕毅が2021年FIA-F1世界選手権第5戦モナコGPに先立って、前戦スペインでの週末を振り返りつつ、自身初となるモンテカルロ市街地コースでのイベントに向けて抱負と意気込みを語った。

バーレーンでの開幕戦こそ入賞を果たし、良い意味で話題をかっさらった角田裕毅だが、続くイモラでの第2戦では予選でクラッシュを喫しレースではスピン。ポルティマオでの第3戦では完走果すも無得点に終わり、前戦スペインでは予選後の不用意な発言が物議を醸し、決勝は不運にも燃圧問題でリタイヤを余儀なくされた。

モンテカルロはドライバーズサーキットと称され、マシンの性能以上にドライバーの腕と能力、度胸が問われる。精彩欠く状況が続く中、汚名返上するには恰好の舞台とも言えるが、あくまでもルーキー故に気負わず、今は一歩一歩着実に歩んでいく事が求められる。

前に進む事を学ばなければ…

角田裕毅

スペインでの週末が僕にとって厳しいものになってしまった事もあり、モナコを楽しみにしています。予選では自分のドライビングに満足できず、ミスをしてしまいましたが、時にはこういった事も起こりうるのだと受け入れ、前に進む事を学ばなければなりません。

F1での経験はまだ4回の週末のみですし、今は気持ちを切り替えているところです。自分のドライビング、そして、できるだけクルマに順応する事に集中しています。

スペインGPの数日後に21歳の誕生日を迎えましたが、特に特別なことは何もしていません。午前中にCOVID-19のPCR検査を受け、その後ジムに通い、オフィスで普通の一日を過ごしました。

カテゴリーを問わず僕はモナコでレースをした事がありませんが、マカオで走った事はありますし、ストリートサーキットでの経験は十分あると思うので大きな問題はないと思っています。

とは言え、走行経験がない事を踏まえると、モナコのような市街地コースでは通常とは全く異なるアプローチが必要になります。

大きいのは路面の進化です。週末序盤の方はグリップが非常に低いものの、セッション毎に変化していくのが常であり、コース上での時間を最大限に活用するためにFP1やFP2でミスをしない事が鍵となります。

モナコでの週末が一風変わったものだという事をスペインに行って初めて知りました。初日フリー走行は金曜ではなく木曜日に行われるんですね。集中力を切らさないようにしなければなりませんが、上手く対応できると思います。準備のためにシミュレーター作業に多くの時間を費やしてきましたし。

僕らのマシンはモナコの特徴である低速コーナーに強みがあるわけではありません。クルマのパフォーマンスが重要である事は言うまでもありませんが、僕がどれだけコースに適応できるかという事の方が重要なファクターになると思います。

プラクティスでは自分のドライビングに集中しつつ、セットアップ面で手助けしてもらえうよう、エンジニアにできるだけ良いフィードバックを返すよう努めていきたいと思います。モナコはストレートコースですので、予選ではいつも以上に自信を以てクルマをドライブする事が大切です。


モナコGPの舞台となるのは、1周3340m、全18コーナーを有するモンテカルロ市街地コース。2年前のグランプリではルイス・ハミルトン(メルセデス)がポール・トゥ・ウインを飾り、直前に70歳で他界したニキ・ラウダに勝利を捧げた。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は2位でチェッカーを受けるも、5秒ペナルティーのために最終4位に、3位表彰台にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が滑り込んだ。

F1モナコGPは、日本時間5月20日(木)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。

F1モナコGP特集