フェルスタッペン、”遅すぎる”とRB16Bに厳しい評価「今季これまでで最も難しい週末」
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはFP1で3番手、FP2で4番手と、モナコでの初日としては決して絶望するような悪い結果を残したわけではないものの、RB16Bは自分好みに仕上がっておらず「遅すぎる」と厳しい評価を下した。
20日木曜にモンテカルロ市街地コースで行われた2回のセッションでフェルスタッペンは、ダウンシフトに関するセッティング変更を元に戻すよう無線で訴えるなど、愛車の挙動とハンドリングに不満を抱えている様子を見せていた。
1日を終えてSky Sportsのインタビューに応えたフェルスタッペンは、計測ラップの際にトラフィックに阻まれたのかと問われると「いや、僕らは遅すぎる。少しじゃなく、かなり遅いと思う」と返し、タイムが伸び悩んだのは単にクルマのパフォーマンス不足が原因だと説明した。
「だからペースを見つけ出さなきゃならない。もちろん誰もがトラフィックに煩わされているわけで、ラップタイムやセクタータイムの判断には調整が必要だけど、いずれにしても僕らはかなり遅れている」
「ドライブフィールも良くなかった。快適にドライブできる状態に仕上がっていれば楽にペースを上げる事ができるんだけど、今回はすべてに時間がかかり過ぎていて、単に僕の好みじゃないんだ」
「今のところ、(今シーズンの中で)最も難しい週末かもしれない」
思いがけずフェラーリ勢が邁進した事も、フェルスタッペンが気を病んでいる原因と言えよう。
赤き跳馬の2台はミック・シューマッハ(ハース)のクラッシュにより赤旗修了となったFP2で、シャルル・ルクレールがトップタイムを、カルロス・サインツが2番手タイムを刻み、タイトル争いを繰り広げるメルセデスとレッドブル・ホンダをコンマ3秒近く置き去りにしてみせた。
フェルスタッペンは「フェラーリの競争力には驚いた」と述べる一方で、マラネロのチームが速いというよりも自分達が遅いという方が実態に即しているとの認識を示し、焦った様子を感じさせたが、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは楽観的だ。
ホーナーはタイムが伸びなかった原因について、タイヤが最良のウインドウから外れていた事が主因との見方を示し、少しアンダーステアが大き過ぎた事がフェルスタッペンの好みに合わなかったのだと説明。少し調整すれば問題なく挽回できるはずと付け加えた。
モータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコもホーナーと同意見で、セットアップに若干問題があったとの認識を示して”好み”の問題の解決は容易だとしたが、その一方でフェラーリのラップタイムは「印象的」であり、キャッチアップするのは簡単な話ではないとも指摘した。
初日をトップで締め括ったのはシャルル・ルクレール。2番手にはカルロス・サインツが続きフェラーリがタイムシート最上部を占拠した。3番手はルイス・ハミルトン(メルセデス)という結果となった。
F1モナコグランプリ3回目のフリー走行は休息日の金曜を経て、日本時間5月22日(土)19時から、公式予選は同22時から1時間に渡ってモンテカルロ市街地コースで開催される。