ピットストップ作業に向けてタイヤ交換の準備をするスクーデリア・フェラーリのピットクルー、2025年3月23日(日) F1中国GP決勝レース(上海インターナショナル・サーキット)
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

”誤算”と”戦略”が招いた中国失格―フェラーリ、最低重量&プランク規定違反を釈明

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スクーデリア・フェラーリは、2025年FIA-F1世界選手権第2戦中国GPで2台が失格処分を受けたことにより、一時手にしていた18ポイントを喪失した。最低重量違反とプランク規定違反の原因はどこにあったのだろうか?

5位フィニッシュのシャルル・ルクレールについては、レース後の車検でF1技術規則第4条1項に定められた最低重量800.0kgを1.0kg下回っていたことが判明し、失格処分を受けた。

フェラーリはレース後の声明で、ルクレールが1ストップ戦略を採用したことに言及し、「その影響でタイヤの摩耗が非常に激しく、結果としてクルマの重量が規定を下回ってしまった」と釈明した。

一方、6位フィニッシュのルイス・ハミルトンについては、車体底面のスキッドブロック(プランク)の厚みがF1技術規則第3条5項9号 e) に定められた最小値9.0mmを下回っていた。

フェラーリは「消耗度をわずかに見誤ってしまった」と説明し、ルクレールのケースを含めて、「何らかのアドバンテージを得ようとする意図は一切なかった」と強調した。

プランクの測定は左側、センター、右側の3点で実施され、それぞれ8.6mm、8.6mm、8.5mmと記録された。

失格裁定前の段階では、3位レッドブルに1点差のコンストラクターズ選手権4位につけていたフェラーリだが、ポイントの剥奪によりウィリアムズに交わされ5位に後退した。

フェラーリは「今回の出来事からしっかりと学び、同じ過ちを繰り返さないようにしていく。中国GPをこのような形で終えることになったのは、我々自身にとっても、変わらぬ声援を送ってくれたファンにとっても、決して望んでいたものではない」とコメントしている。


2025年F1第2戦中国GPでは、オスカー・ピアストリがポール・トゥ・ウインを飾り、ランド・ノリスが2位に続いたことで、マクラーレンが1-2フィニッシュを飾った。3位表彰台にはジョージ・ラッセル(メルセデス)が滑り込んだ。

鈴鹿サーキットを舞台とする次戦日本GPは、4月4日のフリー走行1で幕を開ける。

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