ターボ故障が多発したトロロッソ、奪われたガスリーの全週末とハートレーのQ3進出 / F1メキシコGP《予選》
度重なるターボチャージャーのトラブルによって散々な一日に終わったトロ・ロッソ勢、ブレンドン・ハートレーは予選Q2で、ピエール・ガスリーはFP2とFP3で立て続けにターボが故障、ガスリーは予選を走ることすら叶わなかった。他のルノーエンジン勢はノートラブルで週末を過ごしており、トロ・ロッソのマシンには冷却能力不足が疑われる。
主任レースエンジニアであるジョナサン・エドルズによれば、ガスリーが走行できなかったのはパーツ不足のためだという。当初はターボのみの交換で修復可能と踏んでいたものの、蓋を開けてみたところダメージはエドルズの想像以上に広範に広がっていた。パワーユニット一式を全て取り外す必要に迫られ、あえなく時間切れとなってしまった。
ハートレーはエンジントラブルさえなければウィリアムズの2台を上回る11番手も可能だったはずと悔しさを滲ませた。チームにとっては悪夢のような週末となってしまったが、ハートレーの高いポテンシャルが垣間見えたのは唯一大きな収穫だろう。
F1メキシコGP公式予選を終えて
ピエール・ガスリー予選: 20位, FP2: 20位
今週は走ってる時間よりもピットでエンジニアの皆と過ごしてる時間の方が圧倒的に多いよ!FP2でのトラブルのせいで昨夜エンジンを交換したばかりなのに、FP3でまた交換しなきゃならないなんて…予選に間に合わなかったし、(パワーユニットのトラブルに関しては)僕らには何もできないよ。
初めてのコースだから限界まで走ってどんな感じなのか確かめたかったのに、ウルトラソフトではまだ一度も走れてないんだ。周回を重ねてマシンの感触を掴んでコースを学びたいだけなのに、これじゃあんまりだよ。準備万端なわけないし初めて全開で走るのが決勝の1周目なんだよ!? でもそういう状況になっちゃてるし、やり方を変えるつもりもないけどさ。今夜もみんなと仕事を続けて明日に向けて準備するよ。
ブレンドン・ハートレー予選: 13位, FP3: 11位
今日は少しばかりストレスが溜まったね!もう少し上にいけるチャンスがあっただけに、力を出し尽くせなかったからちょっと残念だよ。ウィリアムズの前にだって出られたはずなんだ。予選Q2で1コーナーのブレーキングを完璧に決められた時はもらったぜって思ったんだけど、その直後にエンジンが逝ってしまったんだ。何が起きたのかさっぱりだよ!周回を重ねる毎に自信になってるし、やってやるぞって気持ちで臨んだから本当に楽しみにしてたんだ。
マシンの感触はどんどん良くなってきてるし、前回のオースティンの時よりも準備万端で臨んだのにね…。メキシコは本当に楽しいサーキットだから、明日は出来る限り良いレースができるように全力を尽くすよ!
2017年第18戦F1メキシコGP決勝レースは、日本時間10月30日(月)午前4時からエルマノス・ロドリゲス・サーキットで行われる。全長4,304mのコースを71周することで勝敗を決する。昨年の上位陣のタイヤ戦略の1ストップが主流、今年のピレリタイヤはライフが向上しており、多くのチームが1回のピットストップで挑むものと考えられる。