メルセデスF1、2025年の移籍を巡りフェルスタッペンと今夏に協議…ウォルフ明かす
2025年に向けた獲得の可能性を探るべく、メルセデスのトト・ウォルフ代表は今夏にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のマネジメントと話し合いの場を持ったことを明かした。
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーを巡る騒動と、これに伴う権力闘争を経て、フェルスタッペンの恩師ヘルムート・マルコがチームを去る可能性が勃発し、マルコの退団を条件とする契約解除条項を使ってフェルスタッペンがチームを去るとの憶測が飛び交った。
レッドブルにおけるマルコの立場が2026年まで保証されたことで移籍の可能性は閉ざされたかに思われたが、それにもかかわらずウォルフはフェルスタッペンを獲得できる可能性は残されていると考え、フェルスタッペンの父であるヨスとマネージャーのレイモンド・ファルムーレンと話し合い、その可能性を探った。
英AUTOSPORTによるとウォルフは、「私はシーズンを通してずっと、可能性はあると考えていた。ゼロではなかった」と説明した。
「状況は依然としてかなり不安定だった。パフォーマンス上の理由だけでなく、周知の通り人間関係の問題もあった。少し似たところがあるからだろうが、私はヨスとも上手くやってきたし、完全に扉が閉ざされたわけではないと思っていた」
「そんなことが起こる確率はどれくらいだっただろうか? 10分の1、いや9分の1だったかもしれない」
「それでも私は諦めたくなかったが、夏の間に我々はともに、2025年を待つのではなく、それぞれのチームでの仕事に専念するべきだという結論に達した。マックスはレッドブルで、メルセデスはメルセデスで自分たち自身のドライバー決定に取り組もうとね」
「それはある種の合意見解だった」
実質的に2025年に向けた可能性を諦めた格好だが、ウォルフは決して将来的なフェルスタッペンの獲得を断念したわけではない。
「2026年以降に向けて(2025年の)ラインナップが続いていけばと思うが、それはマックスが2026年以降、我々とともにいる可能性を閉ざすものではない。我々も彼と同じように、あらゆる選択肢を残しておきたいからだ」とウォルフは語る。
「意図を隠さず率直な話し合いができたことに満足している」
「なんとなくだが、(メルセデスとフェルスタッペンの道が交わる)予感がする。それがいつになるかは分からない。26年なのか、3年後なのか、まだ分からないがね」
フェルスタッペンが少なくとも来季の候補から外れたことで、フェラーリ移籍が決定しているルイス・ハミルトンの後任はジュニアドライバーのアンドレア・キミ・アントネッリ一択という状況が生まれつつある。
「間もなく2人目のドライバーを発表する。2人のドライバーは我々から100%全面的なサポートを受ける」とウォルフは語った。
「私は2025年シーズンの2人のドライバーに、パフォーマンスを発揮するためのあらゆる機会を与えるつもりだ」
「ジョージとキミと一緒に上手くやっていきたいからこそ、現段階で2026年のドライバーラインナップについては話をしたくない」
アントネッリはオランダGPの翌週末に控えるイタリアGPでメルセデスからFP1デビューを飾る予定となっており、同じくモンツァで2025年の契約が正式発表されるとも噂されている。