メルセデスAMG、パスカル・ウェーレインとの契約を解除し放出を決定「キャリアを守る最善の選択」
メルセデスAMGはF1シンガポールGP初日を迎えた2018年9月14日、パスカル・ウェーレインとのジュニアプログラム契約を今シーズン末を以て打ち切ることを明らかにした。
2015年にメルセデスでDTM=ドイツ・ツーリングカー選手権でチャンピオンを獲得したウェーレインは、メルセデスの支援を受けてマノーからF1デビュー。その後ザウバーへと移籍し2シーズンに渡ってF1に参戦。非力なマシンにも関わらずチームに貴重な選手権ポイントを持ち帰る活躍を見せ、将来が期待されていた。
その実力とは裏腹に2017年末でシートを喪失した結果、今年DTMに復帰。ドライバーズ選手権8位につけているものの、メルセデスは今季限りでDTMから撤退する事が決定しており、そのリソースはフォーミュラEへと引き継がれる。
メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ウォルフは、ウェーレインの2019年の活躍の場を模索したもののシートを用意することは出来なかったと釈明。契約打ち切りの理由を次のように説明した。
「パスカルのためにも我々は契約を延長しない事を決断した。これは彼と一緒に決めた事であり、彼の才能を生かせるチャンスを確保するための最善の選択だと判断したんだ」
ウォルフ曰く、”メルセデスの息がかかったドライバーだから…”という理由で、アプローチを断念するチームの存在に配慮したのだと言う。ウェーレインは来年の予定が決定していない。
メルセデスは現在、レーシングポイントからF1に参戦するエステバン・オコンと、FIA F2選手権のタイトル争いをリードしているジョージ・ラッセルの2名を抱えており、ウェーレインがF1復帰のチャンスを掴む可能性はゼロに等しい。