レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコと角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年F1カナダGP
Courtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブル首脳マルコ「リカルドより優れている」角田裕毅がRB残留を勝ち取った理由を説明

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RBでの2025年残留が発表された角田裕毅についてレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、8度のグランプリ・ウィナー、僚友ダニエル・リカルドより優れていると認めた。

F1第9戦カナダGPの予選を前にRBは、来季も角田裕毅がレギュラードライバーを務めると発表した。レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は現行の契約オプションを行使したと説明した

角田裕毅が目指していた2025年のレッドブルのシートは、セルジオ・ペレスが契約を更新した事で消失した。同じVCARB 01をドライブするリカルドを圧倒し、中団チームで最速のポジションに付ける角田裕毅は、ザウバー/アウディやアルピーヌ、ハースへの移籍が取り沙汰されていた。

残留発表を経てマルコは独Sky Sportsとのインタビューの中で、角田裕毅を残留させた理由について問われると、一貫性のあるパフォーマンス、自らを律して感情をコントロールできるようになった事、そして強化されたフィジカルを挙げた上で、次のように続けた。

「彼はマーケットで最も注目されているドライバーの一人だ。彼はダニエル・リカルドに対して、自身のほうがより速く、より優れた男であることを証明した」

角田裕毅の来季のチームメイトは現時点で未定となっており、34歳のベテランドライバー、リカルドと、若干22歳の期待のホープ、リザーブ・ドライバーのリアム・ローソンの一騎打ちが予想される。

今季末限りでの離脱も囁かれるリカルドは、ジル・ビルヌーブ・サーキットで8位入賞を果たして4ポイントをチームに持ち帰ったが、それでも19ポイントでドライバーズ・ランキング10位につける角田裕毅とは倍以上の開きがある。

トロ・ロッソ時代とは異なり、近年の伊ファエンツァのチームは将来のレッドブル・ドライバーを育てるためのインキュベータとしての役割が薄れつつあり、所属ドライバーは将来に向けた「ポテンシャル」や「成長」より、「結果」を求められるようになってきている。

それでもなおマルコはモントリオールでのレースを前に、RBは今なお「ジュニアチーム」であるとして、「(来季の候補リストの)フロントロウに(リアム)ローソンがいるのは間違いないが、F2には(アイザック)ハジャー、スーパーフォーミュラには(岩佐)歩夢もいる」と述べ、リカルドに注意を促した。

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