フェラーリ内部騒動報道について口を開くルクレールとサインツ
フェラーリの内部騒動に関する様々な憶測についてシャルル・ルクレールは、その内の90%は「事実無根」であるとして一蹴し、僚友カルロス・サインツは、報道で語られているよりも遥かに内部状況は良いとして、一部メディアがチームを陥れようとしているだけとの考えを示した。
昨年11月のマッティア・ビノットに続き、車両コンセプト担当のデビッド・サンチェスがチームを去ったとの報道が飛び交い、パワーユニット制御ユニットのトラブルによりルクレールが開幕バーレーンGPで3位表彰台を失った事でマラネッロは本国イタリアメディアからの厳しい追求を受けた。
その中には、ルクレールが失意の開幕戦を経て、フェラーリのジョン・エルカン社長を個別訪問し、チームの方向性について保証を求めたとの報道もあった。
The Raceによると、これに対してルクレールは第2戦サウジアラビアGPの地、ジェッダで全面的に否定し「チームに関する噂の90%は全くの根拠のないものだ」と述べ、不毛な憶測に対して「エネルギーを費やしたくない」と付け加えた。
事実無根ではない残りの10%の中身は不明だ。
サインツもまた、スクーデリアの内部の雰囲気は「ニュースで言われているよりも遥かに良い」として、一部のメディアが「チームを陥れようとしている」だけだと主張。まだ初戦が終わっただけにも関わらず「危機」と指摘の声が飛ぶのは不適当であるとして「1レースのみでパフォーマンスを判断するのは不可能だ」と付け加えた。
サインツは更に、フェラーリが過去3年間で大幅な進歩を遂げたことを指摘した上で、今後の開発や改善についても前向きな見通しを示し、チーム全体が明確な目標を持って取り組んでいることを強調した。
3基目のCE(コントロール・エレクトロニクス)投入によってルクレールはサウジアラビアで10グリッド降格ペナルティを受けることになるが、サインツはバーレーンよりジェッダ市街地コースの方がフェラーリSF-23の特性に合っているとして楽観的な見通しを示した。
ただその一方で、開幕戦で圧勝したマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス擁するレッドブル勢に打ち勝つのは「かなり難しい」とも語った。
チーム代表のフレデリック・バスールはSF-23には多くのポテンシャルがあるとしており、ジェッダではその一部を解き放ち、レッドブルRB19との差を縮めるべく、新型フロントウイングを含む幾つかのアップグレードが持ち込まれている。