レッドブル・ホンダ、2台体制でF1アブダビテストへ…ドライバーラインナップを発表
レッドブル・ホンダは12月9日(水)、最終アブダビGP後にヤス・マリーナ・サーキットで開催されるポストシーズンテストで、ユーリ・ヴィップスとセバスチャン・ブエミを起用すると発表した。
規約改定により、例年とは異なり今季のアブダビテストは1日のみで、参加対象ドライバーも原則として若手に限定されているため、マクラーレンやレーシングポイントといった一部チームは費用に対するメリットが見いだせないとして欠席する方針を示しているが、レッドブル・ホンダは2台体制でテストに臨む。
経験豊富なテストドライバーであるブエミとは異なり、レッドブル育成傘下のヴィップスにとってはF1テストデビューとなる。
エストニア出身20歳はドイツF4選手権でタイトルを獲得した後、2018年にレッドブル・ジュニア・プログラムに加入。2019年のマカオGPではポールポジションを獲得するも、クラッシュによるセーフティーカーの影響でリードを失い僅差での2位に甘んじた。
今季はチーム無限から全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦する予定であったものの、渡航制限のために叶わず、怪我のショーン・ゲラエルに代わってFIA-F2選手権シーズン終盤の4ラウンド8レースに参戦し、ムジェロではF2での初表彰台に上がった。
「アブダビでの若手ドライバーテストでRB16をドライブする機会を与えてくれたアストンマーティン・レッドブル・レーシングに本当に感謝している」とヴィップス。
「RB8では300kmの走行経験があるけど、現行マシンをドライブするのは今回が初めてだから学ぶべき事が山積みだ。できる限りの準備を整えてテストに臨むつもりだし、ここ数戦、リザーブドライバーとしてチームと共に行動した事が幾らか役に立つと思う」
トヨタWECチームと共にFIA世界耐久選手権(WEC)で数々の勝利とドライバーズタイトルを重ね、日産e.damsから参戦した2019-2020年FIAフォーミュラE選手権を4位で終えたブエミにとっては、シミュレーターと実車との相関を取る絶好のチャンスとなる。
「昨年のシルバーストンでのピレリテスト以来、マシンをドライブしていないから、その意味でアブダビでのテストは僕にとって非常に重要だ」とブエミは語る。
「僕はシミュレーター作業に多くの時間を費やしてきた。実際のマシンに乗る事でシミュレーターとの挙動を比較し、チームにフィードバックを返す事ができる。本当に楽しみだよ」
姉妹チームのアルファタウリ・ホンダは角田裕毅と佐藤万璃音の日本人ドライバーコンビを、アルファロメオはカラム・アイロットを、フェラーリはロバート・シュワルツマンとアントニオ・フォッコを、そしてルノーはフェルナンド・アロンソと周冠宇をアブダビテストで起用する。