キャリア初優勝を飛んで喜ぶフェリックス・ローゼンクビスト、2020インディカー・シリーズ第4戦ロード・アメリカにて
copyright Indycar

インディカー第4戦ロードアメリカ決勝:ローゼンクビスト初優勝!佐藤琢磨 上向きの8位「理想的ではないが悪くはない」

  • Published:

ロードアメリカを舞台としたダブルヘッダーの第2レース、2020年NTTインディカー・シリーズ第4戦「REV Group Grand Prix」の決勝レースがウィスコンシン州現地7月12日(日)に行われ、フェリックス・ローゼンクビスト(チップ・ガナッシ)がパトリシオ・オワード(マクラーレンSP)を抑えてシリーズ初優勝を果たした。

4連勝の期待が寄せられたスコット・ディクソンは12位に終わったものの、2019年シーズンのルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いたローゼンクビストが勝利を収めた事で、チップ・ガナッシ・レーシングの今季無敗伝説が続く格好となった。

表彰台に上がったフェリックス・ローゼンクビスト、パトリシオ・オワード、アレクサンダー・ロッシの3人、2020年インディカー・シリーズ第4戦ロード・アメリカにて
© Indycar

3位表彰台に滑り込んだのはアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポーツ)。4位には好調マーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ)が続く結果となった。

28歳のスウェーデン人ドライバーは「すごく良い気分だ。これまで何度も手が届きそうではあったけど本当に長かった。今日は全力を尽くした。スーパーペースでマシンも素晴らしかった。ガナッシにとっては4戦全勝だし、これは凄く大きな勝利だ」と語った。

レースを終始リードしていたのはオワードだった。オワードは午前の予選でポールポジションを獲得すると、55周の内43周のリードラップを築いたが、レース終盤にレッドタイヤが摩耗し始めるとローゼンクビストの急接近を許し、ラスト2周でオーバーテイクを許す事となった。

2020年インディカー・シリーズ第4戦ロード・アメリカのレースの様子
© Indycar

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は予選12番手からスタート。オープニングラップで発生したクラッシュに巻き込まれ後退を強いられるも、昨日の第1レースと同じように徐々にポジションを上げていき、3戦連続のトップ10フィニッシュとなる8位でレースを終えた。

「昨日からバランスに苦労していたため、クルマのセッティングを大きく変更する必要がありました。そのためぶっつけ本番で予選に臨む事となり、ちょっとしたギャンブルでした」と佐藤琢磨。

「(変更した関係上、クルマの仕上がり具合が分からなかったため)予選では2セットの新品レッドブルタイヤを使う事になってしまい、決勝に向けては手駒を失う事になりましたが、スタートポジションを上げることができたのは良かったと思います」

「スタートでは前を走っていた何人かが大きくクラッシュしたため、僕はここ3戦のように行き場を失い順位を大きく落としてしまいました。ですがその後は徐々に順位を上げていく事ができましたし、ピットストップの際にはチームの皆が素晴らしい仕事をしてくれました」

「8位を争うような状況は理想的ではありませんが、かなりポジションを上げる事が出来ましたし、ペンスキーの連中とレースができるようなペースで走れたのでその点は悪くなかったと思います。ここ3レースで10位、9位、そして今日の8位と徐々にポジションを上げてこれていますので、来週のアイオワでもこの勢いを維持したいですね」

グラベルに飛び出しエンストするウィル・パワー、2020年インディカー・シリーズ第4戦ロード・アメリカにて
© Indycar

1周目には複数のクラッシュが発生し、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)に激突されたライアン・ハンター=レイ(アンドレッティ・オートスポーツ)とグレアム・レイホール(RLLR)が早々に姿を消した。パワーは6周目に単独のコースオフを喫し2度目のフルコースイエローの原因にもなったが、チャーリー・キンボールに続く11位フィニッシュを果たした。

2020 ロードアメリカ2 決勝順位結果

Pos. Start Driver Gap
1 7 フェリックス・ローゼンクビスト
Chip Ganassi
–.—-
2 1 パトリシオ・オワード
McLaren SP
2.8699
3 10 アレキサンダー・ロッシ
Andretti
8.6165
4 16 マーカス・エリクソン
Chip Ganassi
14.2233
5 2 コルトン・ハータ
Andretti
32.4166
6 11 サンティノ・フェルッチ
Dale Coyne
35.8881
7 3 アレックス・パロウ
Dale Coyne
36.7706
8 12 佐藤琢磨
RLL Racing
47.9432
9 14 ジョセフ・ニューガーデン
Team Penske
48.7864
10 13 チャーリー・キンボール
A.J. Foyt
53.0609
11 8 ウィル・パワー
Team Penske
53.9711
12 6 スコット・ディクソン
Chip Ganassi
54.5347
13 22 シモン・パジェノー
Team Penske
56.3933
14 15 リーナス・ヴィーケイ
Ed Carpenter
1:00.4374
15 21 マックス・チルトン
Carlin
1:00.4688
16 17 ザック・ビーチ
Andretti
1:06.8352
17 9 ジャック・ハーベイ
Meyer Shank
1:08.2959
18 20 コナー・デイリー
Carlin
1:45.4680
19 19 マルコ・アンドレッティ
Andretti
1 lap
20 23 ダルトン・ケレット
A.J. Foyt
1 lap
21 18 オリバー・アスキュー
McLaren SP
2 lap
22 4 ライアン・ハンター=レイ
Andretti
55 lap
23 5 グレアム・レイホール
RLL Racing
55 lap