2021年8月21日に行われたインディカー第13戦ゲートウェイ500決勝レース
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インディカー第13戦ゲートウェイ《決勝》:9台リタイヤで王座戦混沌…佐藤琢磨は躍進6位も「本当に残念…」トラブルで優勝逃す

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2021年インディカー・シリーズ第13戦ゲートウェイ500の決勝レースが米国イリノイ州現地8月21日(土)夜にゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイで行われ、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が0.5397秒差で後続を振り切り今季2勝目を飾った。

2位はパトリシオ・オワード(マクラーレンSP)。ポイントリーダーのアレックス・パロウと同3位のスコット・ディクソンがリーナス・ビーケイ(A.J.フォイト)に追突されリタイヤに終わった事で選手権首位に躍り出た。3位表彰台にはポールシッターのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が滑り込んだ。

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)の佐藤琢磨は16番グリッドと後方からのスタートとなったものの、オーバーテイクとアンダーカット戦略を上手く機能させ6位フィニッシュと、今季7度目のトップ10フィニッシュを飾った。

ただ、最終ピットの際に燃料が入り切らないトラブルに見舞われ、余計に1度多いピットストップを強いられた事で優勝争いのチャンスを逃した。レースを振り返った佐藤琢磨は「すごく残念です」とフラストレーションをあらわにした。

6度のコーションが入り乱れ、計9台がリタイヤに終わった全260周、500マイルの長距離戦はレース前から波乱含みだった。ジェームズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ)はグリーンフラッグを前に電気系統のトラブルに見舞われピットイン。ステアリングを交換した。

2番グリッドのコルトン・ハータ(アンドレッティ)が2周目のターン1でパワーを交わしてラップリーダーに浮上すると、翌3周目にエド・ジョーンズ(デイル・コイン)とグレアム・レイホール(RLL)が接触して早くも姿を消し、一回目のフルコースイエローが出された。佐藤琢磨は12番手に浮上した。

ダルトン・ケレット(A.J.フォイト)が後続に追突されコースオフした事でリスタートは16周目に伸びた。佐藤琢磨はジャンプスタートの判定を取られ15番手にポジションを下げた。

再スタート直後、今度はニューガーデンとシモン・パジェノーのチーム・ペンスキー勢が接触。ニューガーデンのフロントウィングの右翼端板がコース上に脱落して再びイエローコーションが出された。

27周目にグリーンフラッグを迎えると、その後はようやくレース展開が安定したが、57周目にエド・カーペンターがリアを滑らせ激しくクラッシュすると、再びフルコースイエローが出された。

このタイミングで第一スティントを引っ張っていた全車が一斉にピットイン。ピットアウトの際に接触があったとして、オーバル初陣のロマン・グロージャン(デイル・コイン)に1ポジション明け渡すようにとの指示が飛んだ。

レースはステイアウトしたセバスチャン・ブルデー(A.J.フォイト)を先頭に65周目にグリーンフラッグを迎えるも、今度はビーケイがパロウとディクソンに追突。5回目のイエローが出された。パロウはリタイア。ディクソンは149周目にコースに戻ったが、最終的に走行を断念した。

ブルデーがピットインした事で代わってニューガーデンがラップリーダーとなり、レースは77周目にリスタートを迎えた。

佐藤琢磨はライアン・ハンター=レイを交わして7番手に浮上。グロージャンはトニー・カナーン、ケレット、コナー・デイリー、ジャック・ハーベイ、スコット・マクラフリンを立て続けに抜き去る怒涛のオーバーテイクショーを披露してトップ9に駒を進めた。

ただその後は走行ラインを外してマーブルを拾い立て続けにポジションを落とす等、初オーバルの洗礼を受ける場面もあり、完走14台中最下位でレースを終えた。

佐藤琢磨は2回目のピットストップでアンダーカットを成功させ、マーカス・エリクソンとパワーを交わして5番手に浮上すると、141周目にロッシを抜き去り4番手にポジションを上げた。

139周目にハータがニューガーデンを交わしてラップリーダーに躍り出るも、ドライブシャフトの不具合と思しきメカニカルトラブルに見舞われ残り75周でクルマを降りた。

199周目に上位勢が一斉にピットインすると、101周目にロッシがアウト側の壁に激突。イエローコーションが出された。佐藤琢磨は186周目に最後のピットストップに動いていたが、燃料が適切に補給しきれていなかったとしてラップリーダーの座を捨て、このタイミングで再びピットイン。6番手に後退した。

211周目にリスタートを迎えると、佐藤琢磨は前走ブルデーに激しく食らいついたが追い抜きには至らず、6番手のままチェッカーフラッグを受けた。

ハイライト動画

2021年ゲートウェイ決勝結果

Pos. Start Driver Gap
1 3 ジョセフ・ニューガーデン
Team Penske
–.—-
2 5 パトリシオ・オワード
McLaren SP
0.5397
3 1 ウィル・パワー
Team Penske
5.8660
4 11 スコット・マクラフラン
Team Penske
6.6620
5 18 セバスチャン・ブルデー
A.J. Foyt
7.7960
6 16 佐藤琢磨
RLL Racing
8.2618
7 13 ライアン・ハンター=レイ
Andretti
14.0259
8 4 シモン・パジェノー
Team Penske
15.5421
9 6 マーカス・エリクソン
Chip Ganassi
18.7676
10 15 ジャック・ハーベイ
Meyer Shank
20.1207
11 20 コナー・デイリー
Ed Carpenter
22.1036
12 24 ダルトン・ケレット
A.J. Foyt
24.5581
13 17 トニー・カナーン
Chip Ganassi
26.8367
14 14 ロマン・グロージャン
Dale Coyne
1 lap
15 19 ジェームズ・ヒンチクリフ
Andretti
17 lap
16 10 フェリックス・ローゼンクビスト
McLaren SP
49 lap
17 7 アレキサンダー・ロッシ
Andretti
60 lap
18 2 コルトン・ハータ
Andretti
75 lap
19 8 スコット・ディクソン
Chip Ganassi
160 lap
20 21 アレックス・パロウ
Chip Ganassi
196 lap
21 23 リーナス・ヴィーケイ
Ed Carpenter
196 lap
22 22 エド・カーペンター
Ed Carpenter
206 lap
23 9 グレアム・レイホール
RLL Racing
256 lap
24 12 エド・ジョーンズ
Dale Coyne
258 lap

第13戦消化時点でのポイントランキング

第13戦出走者を対象に、レース結果を受けてのポイントランキングを以下にまとめる。

Pos. Driver Pts. Total Gap
1 パトリシオ・オワード
McLaren SP
41 435 0
2 アレックス・パロウ
Chip Ganassi
10 425 -10
3 ジョセフ・ニューガーデン
Team Penske
53 413 -22
4 スコット・ディクソン
Chip Ganassi
11 392 -43
5 マーカス・エリクソン
Chip Ganassi
22 375 -60
6 コルトン・ハータ
Andretti
13 324 -111
7 シモン・パジェノー
Team Penske
25 320 -115
8 グレアム・レイホール
RLL Racing
7 319 -116
9 ウィル・パワー
Team Penske
37 315 -120
10 佐藤琢磨
RLL Racing
28 279 -156
11 リーナス・ヴィーケイ
Ed Carpenter
9 278 -157
12 アレキサンダー・ロッシ
Andretti
13 259 -176
13 スコット・マクラフラン
Team Penske
32 245 -190
14 ジャック・ハーベイ
Meyer Shank
20 233 -202
15 ロマン・グロージャン
Dale Coyne
16 222 -213
16 ライアン・ハンター=レイ
Andretti
26 215 -220
17 セバスチャン・ブルデー
A.J. Foyt
31 206 -229
18 コナー・デイリー
Ed Carpenter
19 198 -237
19 ジェームズ・ヒンチクリフ
Andretti
15 189 -246
20 エド・ジョーンズ
Dale Coyne
6 175 -260
21 フェリックス・ローゼンクビスト
McLaren SP
14 149 -286
24 ダルトン・ケレット
A.J. Foyt
18 125 -310
25 エド・カーペンター
Ed Carpenter
8 107 -328
27 トニー・カナーン
Chip Ganassi
17 96 -339