2019年NTTインディカー・シリーズ第11戦Hondaインディー・トロントの決勝レースが7月14日(日)カナダ・オンタリオ湖畔に位置する全長1.786マイルの市街地コースで行われ、チーム・ペンスキーのシモン・パジェノーがポール・トゥ・ウインを飾った。

この日はパジェノーの母国フランスのナショナル・デー。今季3勝目、キャリア通算14回目の勝利でこれを祝った。2位は昨年の勝者、チップ・ガナッシ・レーシングのスコット・ディクソン。3位表彰台にはアンドレッティ・オートスポーツのアレキサンダー・ロッシが続いた。

予選10番グリッドからスタートしたレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は、上位入賞を目前にエンジントラブル。リアから炎が上がり無念のリタイヤを喫した（ページ下の動画を参照）。

「滑り出しは好調で、落ち着いてレースに取り組めていただけに本当に残念です」と佐藤琢磨「ピットストップ戦略の助けもあり、徐々にポジションを上げて5番手を走っていた際、突如ドライブを失いました。リタイヤせざるを得ず本当に残念です」

「チームの皆は最高のピットストップを演出し、素晴らしい仕事をしてくれました。本当に力強い走りが出来ていましたし、すべてをコントロールしていました。今回は僕以外に誰もリタイヤがいなかったため、チャンピオンシップを考えると本当に痛手です 」

トロントでのレースを終えた佐藤琢磨は、スタンディングポイントでウィル・パワーに交わされ6位に後退。ランキングトップのジョセフ・ニューガーデンとの差は134ポイントに開いた。

AJフォイトを追い抜くチーム・ペンスキーのシモン・パジェノー

レースは現地15時42分にドライコンディションでスタート。85周、距離にして151.81マイル（244km）で争われた。

注目のオープニングラップではウィル・パワーが粗相。コーナーへの進入の際に無理やりイン側に飛び込み、グラハム・レイホールと接触。この2台がコースを塞ぐ形となり、マテウス・レイストとマーカス・エリクソンが行き場を失った。佐藤琢磨は2ポジションアップの8番手に浮上。幸先の良いスタートを切った。

フルコースイエローを経てレースは5周目に再開。佐藤琢磨は12周目にセバスチャン・ブルデーを抜き去り7番手に浮上。その後は上位勢の中で第一スティントを最も長く引っ張り、20周目にピットイン。ブラックタイヤに履き替え10番手でコースに復帰し、事実上のポジションアップを果たした。

その後も好調なペースをキープ。24周目に全体のファステストを記録すると、全車1回目のピットストップを終えて5番手につけた。佐藤琢磨を含めたパジェノー、ディクソン、ニューガーデンのトップ4は、52周目に一斉にピットイン。タイヤ交換と給油行い、最後のピットストップを行った。

残り17周、マシンのリアから炎を吐き佐藤琢磨は緊急ピットイン。大量ポイントの期待が高かったものの、無念のリタイアとなった。駆動系のトラブルとみられる。

ファイナルラップではウィル・パワーが再びクラッシュ。単独でタイヤバリアに突っ込み、レースはフルコースイエローの状態でチェッカーフラッグを迎えた。

2019年シーズンのインディカー・シリーズは、例年通りCS放送のGAORA SPORTSで生放送される。視聴にはスカパーやひかりTVとの契約が必要となる。

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インディカー第11戦トロント決勝順位結果