佐藤琢磨「不安と期待が入り混じるレースだった」追突の不運乗り越えインディカー200戦の節目で12台抜き
デイル・コイン・レーシング移籍後の初戦、2月27日のインディカー・シリーズ開幕セント・ピーターズバーグ決勝レースを終えた佐藤琢磨は「不安と期待が入り混じるレースだった」と語った。
佐藤琢磨は今年、4シーズンに渡って在籍したレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングを離れ、デイル・コイン・レーシング with RWRへと移籍した。
慣れないチーム、新しいエンジニアと共に臨んだ2022年シーズンの初戦は、2010年3月14日のサンパウロ・インディ300から数えてシリーズ通算200戦目の節目のレースとなった。
予選を前にした週末2回目のプラクティスでは、ロマン・グロージャン(アンドレッティ・オートスポーツ)に追突され走行時間を大きく失った。レッドタイヤを試せず、データもセットアップ作業も不十分なままに臨んだ予選ではQ1敗退を喫し、全26台中22番手と大きく出遅れた。
だが、決勝を前にした最後のプラクティスでクルマを作り上げて10番手タイムをマーク。タイヤのデグラデーションを利用せずしてオーバーテイクが困難な状況の中、100周に渡る決勝レースでは巧みな燃費走行でピット回数を最小限に抑え、コンパウンドの別に関わらず安定的なペースを発揮。12ポジションアップの10位フィニッシュを果たしてみせた。
暑くハードなレースを終えレーシングスーツを脱いだ佐藤琢磨は「デイル・コインに移籍して初めてのレースであると共に、僕個人にとっては皆さんの応援のおかげで200戦目という節目のレースでもありました」と今季の初戦を振り返った。
「不安と期待が入り混じる中でのレースとなりましたが、予選はあまり上手くいかず22番手からのスタートでした」
「今日はある意味、荒れない展開のレースで順位を上げるのが難しかったのですが、スタートから積極的に攻めていきましたし、結果的にトップ10フィニッシュできたので凄く良かったと思います」
「チームのみんなもピットストップをよく頑張ってくれましたし、作戦的にも燃料が本当にギリギリでしたが、力強く最後まで走れましたのでとてもハッピーです」
「次戦以降はもっと前からスタートできるように、そして今シーズンはデイル・コイン・レーシングと共に良い走りができるよう頑張っていきますので、これからも応援よろしくお願いします」
不運と不安を乗り越え掴んだ移籍後初レースでの大逆転10位。佐藤琢磨は満足感に満ちた表情を浮かべた。第2戦テキサスは3月20日に決勝レースが行われる。
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— Rick Ware Racing (@RickWareRacing) February 27, 2022