2019年インディカー開幕セント・ピーターズバーグを走る佐藤琢磨
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インディカー 開幕St.ピーターズバーグ決勝:佐藤琢磨はトラブルでDNF…ニューガーデンが逆転勝利

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2019年のNTTインディカー・シリーズ開幕セント・ピーターズバーグGP決勝レースが米国フロリダ現地3月10日(日)に行われ、2番グリッドからスタートしたジョセフ・ニューガーデン(ペンスキー)が優勝した。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)はマシントラブルによってリタイヤを強いられた。

舞台となったのは、市内の運河沿いの公道と空港の滑走路を組み合わせた独特のレイアウトを持つセント・ピーターズバーグ市街地コース。全14コーナーで構成される1周1.8マイル(2.89km)のコースを110周、距離にして198マイル(317km)で勝敗が競われた。

例年、グリーンフラッグ直後に多くの混乱が発生するものの、今年は24台全てが接触なくオープニングラップを消化。ローカルイエローによるペナルティのために、予選20番手からの挽回を目指す佐藤琢磨は、3ポジションアップの17番手に浮上した。

佐藤琢磨は16番手を走行していた10周目にいち早くピットイン。ブラックタイヤへと履き替え、ライバルとは異なるストラテジーを採用。隊列内での走行を避けクリーンラップを得ることで、前とのギャップを詰める作戦に出た。

その後はコース上でのオーバーテイクを含めて徐々に順位を上げ、8番手を走行していた76周目に3度目のピットイン。18番手でコースに戻ったが、ギアボックスにトラブルを抱えその翌周に再びピットイン。15分間に渡ってピット上で復旧作業が続けられたが、残念ながら復帰ならず、2019年の開幕戦はDNFに終わる事となった。

「突然ダウンシフトができなくなり、3速でスタックしてしまいました」と佐藤琢磨。トラブルの理由を説明した。「ピットに戻ってギアボックスをコントロールするコンピューターを変えたりしたんですけど、残念ながらリタイアとなってしまいました。全車同一ストラテジーでのスタートでしたので、ポジションを上げるのが難しい状況だったのですが、それでもトップ10まで上がっていただけにリタイヤは本当に残念です」

佐藤琢磨を含め、全6台がチェッカーを受けることなくレースを終えた。2年連続セントピーターズバーグ勝者のセバスチャン・ブルデーは、13周目にエンジンから出火。ライアン・ハンター=レイは20周目にターボブロー。大量の白煙を撒き散らし、滑走路上に設置されたホームストレートでマシンストップした。

26周目には2台が接触事故でレースを去った。エド・ジョーンズがコンクリートウォールに激突し単独クラッシュを喫すると、スタックしたマシンの右リアにAJフォイトのマテウス・レイストが突っ込みノックアウト。2度目のフルコースイエローとなった。F1からインディカーへと転向したマーカス・エリクソンは、メカニカルトラブルでマシンを降りた。

セント・ピーターズバーグ決勝結果

Pos. Start Driver Team
1 2 ジョセフ・ニューガーデン Team Penske
2 4 スコット・ディクソン Chip Ganassi
3 1 ウィル・パワー Team Penske
4 3 フェリックス・ローゼンクビスト Chip Ganassi
5 6 アレキサンダー・ロッシ Andretti
6 9 ジェームズ・ヒンチクリフ Schmidt Peterson
7 13 シモン・パジェノー Team Penske
8 11 コルトン・ハータ Harding Racing
9 23 サンティノ・フェルッチ Dale Coyne
10 7 ジャック・ハーベイ Schmidt Peterson
11 16 スペンサー・ピゴット Ed Carpenter
12 10 グラハム・レイホール Rahal
13 17 マルコ・アンドレッティ Andretti
14 14 ザック・ビーチ Andretti
15 21 トニー・カナーン AJ Foyt
16 24 マックス・チルトン Carlin
17 8 チャーリー・キンボール Carlin
18 12 ベン・ハンリー DragonSpeed
19 20 佐藤琢磨 Rahal
20 18 マーカス・エリクソン Schmidt Peterson
21 15 エド・ジョーンズ Ed Carpenter
22 22 マテウス・レイスト AJ Foyt
23 5 ライアン・ハンター=レイ Andretti
24 19 セバスチャン・ブルデー Dale Coyne