トロロッソ・ホンダ、2番手でテストを総括「今後に繋がる有意義な2日間」
2019年第2回インシーズン・バルセロナテスト最終2日目に挑んだトロロッソ・ホンダは、初日のダニール・クビアトに代えてアレックス・アルボンを起用。一日を通して110周、距離にして512kmを走り込み、最速を刻んだニキータ・マゼピンよりも一段硬めのC4コンパウンドで2番手タイムを記録した。
初日のクビアトはアルボンと同じくC4コンパウンドを履き、トップから2.168秒遅れの3番手タイムをマーク。チームとしては2日間で計231周を走り込み、充実した2日間を過ごした格好だ。
「今日も生産的な1日を過ごす事が出来た」 車両パフォーマンス部門の責任者を務めるギヨーム・デゾテウスが、2日目のテスト内容を説明した。
「今日はダニールに代わってアレックスがテストを引き継いだ。午前は、極めて重要なエアロ絡みのデータ集めを行った。本当に慌ただしかったが無事にやり遂げる事が出来た。ランチブレイク前に2度の赤旗があったものの、タイヤを更に最適化するために、C3コンパウンドで何度かショートランを行う事が出来た」
「午後は風が強まったため、アレックスにとってはドライブしにくい状況だったと思う。この前のレースで上手く機能していたC2コンパウンドの別の扱い方を見つけるために、サスペンションのセットアップ作業に取り組んだ。その後は、C3に履き替えて幾つかのテストを行い、最後にC4でパフォーマンスランを行った」
「インシーズンテストが上手くいった事に本当に満足している。車体側もエンジン側も高い信頼性を発揮してくれたし、ドライバー達はノーミスで走行し、分析用の大量のデータを手に入れる事が出来た。もちろん、16戦を残す状態でシーズンテストが終了してしまうのは厳しいが、我々としては楽しみにしている。今回集めたデータを元にして、パッケージを改善するために全力を尽くすつもりだ」
デゾテウスと同様に、Honda F1副テクニカルディレクターの本橋正充も今回のテストの成果を強調した。
「昨日と似通ったプログラムを行い、今日も有意義なテストとなりました。長期的な開発を見据えて幾つかの項目に取り組みながら、1週間後に開幕するモナコGPで使うであろうパワーユニットのセッティングにトライしてみました」
「パワーユニットは2日間を通して順調で、スクーデリア・トロロッソとしては合計231周を走り込む事が出来ました。次のモナコで更に改善できるよう、今回集めたデータを元に引き続き仕事に取り組んでいきたいと考えています」
トロロッソ・ホンダ:テスト最終日
アレックス・アルボン順位: 2位, 周回数: 110周
予定していた全てのプログラムを消化することが出来たし、本当に有意義なテストになったと思う。先週のF1スペインGPの週末に持ち込んだアップデートについて学習し、それがどのように機能するかについて理解を深めることができた。
この2日間のテストでは多くの知見が得られた。今後のレースに活かせるはずだ。僕個人としては、自分好みのクルマづくりの方向性や、予選のセットアップをどうしたいか等について、理解を深める事ができた。全体として、今日は多くの事をやり遂げられたと思う。
テスト最終日は、マシントラブルやクラッシュなどの理由で計5回の赤旗中断を強いられた。最速を刻んだのは、今季負けなしのメルセデスW10をドライブしたニキータ・マゼピン。2番手にトロロッソ・ホンダのアレックス・アルボン、3番手にはフェラーリSF90を駆ったアントニオ・フォッコが続いた。