F1初優勝を経てパルクフェルメで観客の声援に応えるオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、2024年7月21日F1ハンガリーGP決勝レース(ハンガロリンク)
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ピアストリ「緊張」の”マクラーレン内紛”を経て初優勝、角田裕毅は大健闘9位 / F1ハンガリーGP 2024 《決勝》結果と詳報

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2024シーズンのFIA-F1世界選手権第13戦ハンガリーGPが現地7月21日にハンガロリンクで行われ、チームオーダーを巡る内紛の末に予選2番グリッドのオスカー・ピアストリ(マクラーレン)がキャリア初優勝を飾った。角田裕毅(RB)は9位入賞を果たした。

一筋縄ではいかない勝利だった。ピアストリは1周目のターン1で僚友ランド・ノリスをオーバーテイク。ラップリーダーに躍り出てレースの7割近くをリードしたが、最終ピットストップに際して問題が発生した。

ルイス・ハミルトン(メルセデス)によるアンダーカットを防いで1-2を死守すべくマクラーレンは、後方のノリスを先行ピットインさせた。結果、ピアストリはノリスに対してアンダーカットを許した。ピットウォールはポジションを戻すよう終盤に向けて指示し続けたが、ノリスは頑として聞き入れず逆にギャップを広げていった。

20周近い説得の末にノリスが折れたのは最終盤のことだった。残り6周でレースエンジニアのトム・ストラードから「自分一人ではチャンピオンシップを制覇できない。オスカーが必要だし、チームも必要だ」との無線が飛び、残り4周で「今すぐやってくれ」と懇願されるとノリスは一気にペースを落とし、残り3周でピアストリが首位に復帰した。

ポジション交換直後、ピアストリは自身のDRS圏内にノリスを抱えていたが、ファイナルラップを前にギャップを1秒以上に広げて引き離し、2.141秒差でトップチェッカーを受けた。マクラーレンにとっては2021年のイタリアGP以来となる1-2フィニッシュとなった。

レースを経て、ポジションが返上されない可能性を危惧していたかと問われたピアストリは、長時間に渡ってチームオーダーが無視されていたことに触れて「少し神経が高ぶっていた」と認めた。

同じくチームオーダーについて問われたノリスは「チームから頼まれたからそうした。それだけだ」と多くを語らなかった。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は1周目のターン1でコースアウトした後、ポールシッターのノリスを交わして2番手に浮上したが、ペナルティを避けるべく抵抗しつつも4周目にポジションを返上した。

その後は、「ブレーキが効かない。コーナーに進入できない。フロントもリアも、本当に酷い」とマシンに対する不満を訴え、カバーに入らなかったことで1回目のピットストップでハミルトンにアンダーカットを許して4番手に後退すると、最終2回目のストップでは同様の形でシャルル・ルクレール(フェラーリ)にポジションを奪われた。

ピットウォールの決定に苛立つフェルスタッペンは「クソみたいな戦略」と牙を向き、残り14周目の3回目の仕掛けによってようやくルクレールをパスすると、次にハミルトンに襲いかかったが、残り8周のターン1でイン側に飛び込んだ際に接触。リアが一瞬、宙に浮き、ルクレールに再びポジションを奪われ5位でフィニッシュした。

チームメイトのセルジオ・ペレスは予選でのクラッシュにより、追い抜き困難なハンガロリンクのレースを16番手からレースをスタートしたが、2回のミディアムスティントで驚異的なペースを刻み、フェルスタッペンから18.443秒遅れの7位でポイントを持ち帰った。

17番手からスタートしたジョージ・ラッセル(メルセデス)も8位フィニッシュと面目躍如を果たした。

角田裕毅は卓越したタイヤマネジメントと冷静なレース運びで、全車唯一となるアグレッシブな1ストップ戦略を成功させ、10番グリッドからの大健闘9位フィニッシュを果たした。

F1ハンガリーGPのドライバー別タイヤ戦略、2024年7月21日ハンガロリンクCourtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

F1ハンガリーGPのドライバー別タイヤ戦略、2024年7月21日ハンガロリンク

F1ハンガリーGP決勝レース中の気温及び路面温度の変化、2024年7月21日ハンガロリンクCourtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

F1ハンガリーGP決勝レース中の気温及び路面温度の変化、2024年7月21日ハンガロリンク

更新中…

2024年F1第13戦ハンガリーGP決勝リザルト

Pos No Driver Team Laps Time PTS
1 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 70 1:38:01.989 25
2 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 70 +2.141s 18
3 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 70 +14.880s 15
4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 70 +19.686s 12
5 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 70 +21.349s 10
6 55 カルロス・サインツ フェラーリ 70 +23.073s 8
7 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 70 +39.792s 6
8 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 70 +42.368s 5
9 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 70 +77.259s 2
10 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 70 +77.976s 1
11 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 70 +82.460s 0
12 3 ダニエル・リカルド RB ホンダRBPT 69 +1 lap 0
13 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 69 +1 lap 0
14 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 69 +1 lap 0
15 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 69 +1 lap 0
16 77 バルテリ・ボッタス ザウバー・フェラーリ 69 +1 lap 0
17 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 69 +1 lap 0
18 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 69 +1 lap 0
19 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 69 +1 lap 0
NC 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 33 DNF 0

コンディション

天気晴れ
気温30℃
路面温度43℃

セッション概要

グランプリ名 F1ハンガリーGP
レース種別 決勝
レース開始日時

サーキット

名称 ハンガロリンク
設立 1986年
全長 4381m
コーナー数 16
周回方向 時計回り

F1ハンガリーGP特集