メルセデスAMG 2014年式パワーユニット PU106A Hybrid
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2018年 F1第12戦ハンガリーGP:パワーユニット投入状況 / トロロッソ・ホンダ、ワークスの利点活かすエンジン戦略

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2018年F1第12戦ハンガリーGP開幕前(7月26日12時現在)における各ドライバー毎のパワーユニット使用状況を以下にまとめる。

前戦ドイツGPでは、予選17番手と奮わなかったトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーが次戦以降を見据えた戦略的エンジン交換を実施。全コンポーネントを一新しグリッド降格ペナルティを受けた。

レッドブル・レーシングのダニエル・リカルドも同様に新エンジンを投入。週末に先立ってMGU-K、エネルギーストア(ES)、そしてコントロールエレクトロニクス(CE)が3基目に達した。レッドブル側はICE(内燃エンジン)、ターボチャジャー、MGU-Hを含む全てのエレメントの交換を要求したが、ルノー側はこれを受け入れず許可しなかった。

ワークスチームの利点については度々話題に上がるが、リカルドがPUサプライヤー側の都合によりグリッド降格による”チャンス”を最大限に活かしきれなかった事を考えれば、必要に応じて自由にエンジンを交換できるのも、ワークスのメリットの一つと言えるのかもしれない。

フェラーリPU勢の全6台も週末に先立って新たなMGU-Kを投入。本家フェラーリは、セバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンの両者がMGU-Kと合わせてESを交換した。

ハイブリッド・ターボ導入5年目の今年はエンジン交換に関する規約がより厳格化され、ICE(内燃機関)、TC(ターボチャージャー)MGU-Hが年間3基、ES(バッテリー)、CE(コントロールエレクトロニクス)MGU-Kが年間2基までに制限され、これを越える交換を実施した場合はグリッド降格ペナルティが科せられる。

F1ハンガリーGP:パワーユニット投入状況

Team Driver ICE TC MGU-H MGU-K ES CE
Mercedes ルイス・ハミルトン 2 2 2 1 1 1
Mercedes バルテリ・ボッタス 3 3 3 2 2 2
Ferrari セバスチャン・ベッテル 2 2 2 2 2 2
Ferrari キミ・ライコネン 2 3 2 2 2 2
Red Bull ダニエル・リカルド 3 3 3 3 3 3
Red Bull マックス・フェルスタッペン 2 3 2 3 2 2
Force India セルジオ・ペレス 2 2 2 1 2 1
Force India エステバン・オコン 2 2 2 1 1 1
Williams ランス・ストロール 2 2 2 1 1 1
Williams セルゲイ・シロトキン 2 2 2 1 1 1
Renault ニコ・ヒュルケンベルグ 3 3 3 2 2 2
Renault カルロス・サインツ 2 3 3 2 2 2
Toro Rosso ブレンドン・ハートレー 6 5 5 5 3 3
Toro Rosso ピエール・ガスリー 5 5 5 4 3 3
Haas ロマン・グロージャン 2 3 3 2 2 2
Haas ケビン・マグヌッセン 2 2 2 2 2 2
McLaren フェルナンド・アロンソ 3 3 3 3 2 2
McLaren ストフェル・バンドーン 2 2 2 2 2 2
Sauber マーカス・エリクソン 2 2 2 2 2 2
Sauber シャルル・ルクレール 2 2 2 2 2 2

なお、1回目のフリー走行が開始された直後、FIA国際自動車連盟は、フェラーリカスタマーチームの全4台が40馬力相当とも噂される最新スペック3エンジンを投入した事を明らかにした。

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