ウィリアムズ、激レアF1違反…”電子的返却タイヤ”をハンガリー予選で使用

ハンガロリンクのピットレーンを走行するアレックス・アルボン(ウィリアムズ)、2022年7月30日F1ハンガリーGP予選Courtesy Of Williams

ウィリアムズ・レーシングは30日(土)のF1ハンガリーGP予選で、電子的に返却済みとしていたタイヤを誤ってアレックス・アルボンに履かせるという異例のミスを犯し、スチュワードから罰金1,000ユーロ(約13万8,793円)を科された。

ドライバーは各競技会毎に計13セットのスリックタイヤを使用できるが、F1競技レギュレーションは使用の有無を問わず、3回のフリー走行の終了2時間以内に各2セットをピレリに返却するよう義務づけている。

このタイヤ返却に関わるプロセスは電子的に管理されている。チームはまず返却するタイヤの識別コードを提出し、次のセッションが始まる前に当該タイヤセットを返却する。

この手順に従いウィリアムズはFP3を終えてタイヤを返却したものの、提出された識別コードに該当するものとは異なるセットを返却してしまった。そのためアルボンは予選Q1で、本来であれば返却されていなければならないタイヤセットを履いてしまう事となった。

予選失格という処分が下されても不思議ではない違反だが、これによってアルボンが不当にアドバンテージを得たわけではなく、デレク・ワーウィックら4名から成るF1ハンガリーGPの競技審判団は一件を「管理上の不備」と判断し、1,000ユーロの罰金を科すに留めた。

これによりアルボンは予選17番手というポジションを維持する事となった。

レース中に誤って1輪のみ別のコンパウンドを履かせたり、別のドライバー用に供給されたタイヤを装着したりといった、タイヤの使用に関する違反は珍しいものではないが、返却ミスによるルール違反は極めてレアだ。

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