
「夢はサムライソード」ハミルトン、憧れの殺陣師と稽古。鈴鹿前に辿った原点と日本文化への想い
2026年F1第3戦日本GPのために来日したルイス・ハミルトン(フェラーリ)が、レースウィークを前に道場で特別な体験に臨んだ。7度のF1王者は、海外でも活躍するサムライアーティスト集団「かむゐ」のリーダー、島口哲朗氏から剣術の指南を受けたことを明かした。
島口氏は、ハミルトンが「人生で最も好きな映画の一つ」と公言する『キル・ビル』で、CRAZY88-“MIKI”役として出演し、殺陣の振付も担当した人物だ。ハミルトンにとって、憧れの映画の世界を築いた師範との対面は、まさに特別な出来事だったようだ。
ハミルトンは、「日本には僕にとって重要な文化的要素がたくさんある。ここに来るたびに、その文化をより深く学び、体験しようとしているんだ」と語り、日本文化への強い関心を示した。
今回の体験についても、「『キル・ビル』シリーズが大好きな僕にとって、実際に刀を振り、動きを学ぶことは、人生で最もクールな体験の一つだった」と振り返った。
さらに、「映画に登場した本物の日本刀を手に入れることが僕の夢の一つなんだ。誰がそれを作っているのか、ずっと探しているんだ」と、具体的な憧れも明かした。
ハミルトンが島口氏から受けた剣術の教えは、技術習得にとどまらず、精神面にも強い影響を与えたようだ。ハミルトンはこの体験を「非現実的」と表現し、その感動を自身のSNSでも詳しく伝えている。
今回の剣術体験は、ハミルトンを幼少期の記憶へと引き戻した。彼は学校でのいじめに対処するため、幼い頃に空手を習い始め、週に一度の稽古を7年間続けたという。
ハミルトンは当時を振り返り、「空手は自分を守る術を教えてくれただけでなく、規律や敬意、そして謙虚さを身につけさせてくれた」と語り、武道が人格形成に与えた影響を認めた。
少年時代のハミルトンにとって、稽古前に師へ跪き、頭を下げる所作は、その意味を理解しにくいものだったという。だが、厳しい競争の世界で経験を積んだ今、その価値を深く理解している。
「若い頃はなぜお辞儀をするのか分からなかった。でも、大人になって伝統を尊重するようになり、その所作の美しさを理解できるようになった」
「今回の稽古も同じようにお辞儀から始めたんだ。人生において、こうした巡り合わせの瞬間があるのは本当に素晴らしいことだね」
