手に負えない事もある、とフェルスタッペン…悪夢のバクーを過去に捨て今季3勝目に意気込み
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがポール・リカール・サーキットで開催される2021年FIA-F1世界選手権第7戦フランスGPに先立ち、最終盤のタイヤブローによって優勝を逃した前戦バクーを振り返りつつ、今週末に向けての抱負を語った。
左リアタイヤのパンクによって確実視された優勝を失った前戦アゼルバイジャンGPから2週間。次なる舞台、ポール・リカールは、メルセデスがタイヤを作動させる事に苦しんだ過去2戦とは異なる常設コースで、シルバーアローの復活が予想される。
タイヤトラブルの原因についてピレリは当初、デブリ等による外的損傷が破損の原因である可能性に言及していたが、フランスGPを前に本国での詳細な分析を経てその可能性を除外した。
フェルスタッペンはキャリアを通して過去に2度ポール・リカールでレースをしているがいずれもF1時代の事で、2018年のフランスGP復活初年度は2位表彰台、前回大会の2019年は4位フィニッシュと、未だ優勝経験はない。
シーズン | 成績 |
2018年 | 2位 |
2019年 | 4位 |
不幸中の幸いにも、タイトル争いを繰り広げるルイス・ハミルトン(メルセデス)が”ブレーキマジック”を誤作動させた事でノーポイントに終わり、結果としてバクーを終えてドライバーズランキング首位の座を維持する事となったフェルスタッペンは、悪夢のような週末を過去のものとしてポール・リカールでの初優勝を目指す。
フェルスタッペンは6戦を終えて105ポイントを獲得。2位ハミルトンに対して4ポイント差でドライバーズランキングをリードしている。
フランスから続く3連戦において獲得できる理論上の最大ポイント数は78点。まずは初戦のポール・リカールで勢いをつけて、チームのホームレースとなるレッドブル・リンクでの2連戦に繋げていきたいところだ。
マックス・フェルスタッペンフランスGPに向けて
バクーでの週末を振り返って
もちろん優勝したかったし勝利は目前だったと言っても過言じゃないけど、これがレースというものだし、時にはこういう手に負えない事もあるから、気持ちを切り替えてとにかく前進あるのみだと思ってる。
ああいった事はあったけど依然としてチャンピオンシップをリードする立場だし、無論もっと多くのポイントを獲得してポイント差を拡大したかったけど、これが現実だ。
ペレスが活躍する事の重要性について
2台が揃って前線でチャンピオンシップを戦ってポイントを獲得していく事は非常に重要だ。バクーでの週末はその良い例で、どうあるべきかを示していたように思う。
チェコ(ペレス)が優勝してコンストラクター選手権でメルセデスとの差を広げ、ドライバー選手権でも3位になったのは素晴らしい事だよ。
選手権首位として挑むフランスGPについて
気分は良いけどメルセデスは「普通」のコースであるポール・リカールで再び復活してくるだろうから、最後までプッシュし続けると共に改善していかなきゃならない。
これまでのところ今シーズンは本当に順調に推移しているけど、シーズンはまだ長く、多くのレースが残っていることを忘れちゃならない。
これまでのレース結果、そしてチャンピオンシップをリードしている事には満足しているけど、重要なのは最終アブダビを終えて選手権トップにいる事であって、それが全てだ。
ポール・リカールサーキットについて
ポール・リカールは最終セクションに向けて高速コーナーが幾つかある高速のサーキットで、タイヤのデグラデーションに十分気をつける必要がある。その一方で過去2戦のストリートサーキットとは異なりランオフエリアが広く、あまりにもスペースがあり過ぎて少し奇妙に感じる部分もある。
いずれにせよ僕はポール・リカールでの週末を楽しみにしているし、また表彰台の一番上に立てる事を願っている。
フランスGPの戦いの舞台となるのは2018年にF1カレンダーに復活したポール・リカール・サーキット。全167通りものレイアウトを備える中、F1では1周5,842mのコースが使用される。
前回大会の2019年のグランプリでは、メルセデスのルイス・ハミルトンが、僚友バルテリ・ボッタスを18秒引き離してポール・トゥ・ウインを飾り、3位はフェラーリのシャルル・ルクレールと、予選TOP3がそのまま表彰台に上がった。
F1フランスGPは、日本時間6月18日(金)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。