メガネにマスクという姿でインタビューに答えるアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリー、2021年3月14日F1バーレーンテスト3日目
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ピエール・ガスリー、バクー登壇で注目度上昇…母国開幕前のエネルギー切れを警戒

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アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが自身3度目の母国レースとなる2021年FIA-F1世界選手権第7戦フランスGPに先立って抱負を語った。

ポール・リカールでの過去2戦のガスリーは冴えず、2018年は同郷のエステバン・オコンと接触してリタイヤ。レッドブルから参戦した前回大会では11位フィニッシュ(ダニエル・リカルドへの罰則処分で最終10位)と、地元ファンを前にしたホームレースで活躍できていない。

ただ、フォーミュラ・ルノー3.5 シリーズ参戦の2014年にはファステストラップを獲得して2位表彰台に上がった経験もあるだけに決して不得手というわけではないようだ。

ピエール・ガスリーフランスGPに向けて

週末を通して最高だったし、アゼルバイジャンGPの表彰台は僕らに相応しい結果だったと思う。

フリー走行ではすべてが順調で、クルマのフィーリングも本当に良かったからポテンシャルを感じていた。土曜に向けてクルマを改善できた事でFP3では最速タイムをマークできたし、予選では初めてポールポジションを狙えるチャンスを得て、結果的にトップから1000分の数秒差につける事ができた。

4番グリッドからのスタートだったから、決勝で何らかの結果を残せるだろうとは思っていたけど、第2スティントではパワーダウンを余儀なくされる事になったし、実際にはかなり複雑なレースだった。

今回の結果はチームワークの賜物さ。予選の段階から上手くやれていたし、重要な局面で正しい判断を下して的確な戦略を見出してくれた。それにピットストップも良かった。

それに簡単な事じゃないけど、ユーキ(角田裕毅)も土曜のペースを維持できていたし、チーム全体として本当に素晴らしい週末を過ごす事ができた。

シーズン序盤には、予選で良い結果を残せてもそれを決勝レースに繋げる事ができない週末が幾つかあったけど、ここ2戦はミスなく素晴らしい仕事ができている。僕らに求められていたのはまさにこういう事だし、結果として3位表彰台に上がれて本当に嬉しく思っている。

次のポール・リカールは僕のホームレースだから、そういう意味ではバクーの表彰台はタイミング的にも最高だった。フランスのファンは熱狂しているし、残りのシーズンに向けての期待も高まっている。これまでの結果と流れから、僕ら自身も今後のレースで何ができるのかを本当に楽しみにしている。

とは言え、フランスGPに向けて何かアプローチを変えるつもりはない。F1デビューした2018年のフランスGPではオコンと接触してオープニングラップでリタイアを余儀なくされたし、2019年は10位と奮わず、残念だけどこれまでの成績は芳しくないのが実際のところだ。

でもバクーも今年までは僕らにとって相性が良くないサーキットだったから、この勢いを絶やさずにポール・リカールでもその伝統を変えていければと思ってる。

過去2戦とは異なりポール・リカールはランオフエリアが多くかなり特殊なサーキットだからクラッシュのリスクは低いけど、最終セクションにある左コーナーへと続く右ロングコーナー “ボーセ”に代表されるように、他にはない独特なコーナーがあるし複雑でテクニカルなんだ。クルマに関して言えば、このユニークなレイアウトに最適なセットアップを見出すことが最初の仕事になるだろうね。

主催者の話では、フランスGPでは1日平均15,000人の観客の入場が許可されるみたいだね。ホームレースをファンと一緒に過ごせるのは本当に嬉しいし、2020年のイタリアGPでの優勝後にGPウィナーとして初めて母国ファンを前に走ることにも大きな意義がある。スペシャルなレースになるはずだから、今からもう待ち切れない思いだよ。

バクーでの表彰台獲得が注目されたおかげでメディアからも母国という以上に追いかけ回される事になるだろうから、週末が始まる前に燃え尽きてしまわないよう、できるだけ上手く対処していきたいと思ってる。


フランスGPの戦いの舞台となるのは2018年にF1カレンダーに復活したポール・リカール・サーキット。全167通りものレイアウトを備える中、F1では1周5,842mのコースが使用される。

前回大会の2019年のグランプリでは、メルセデスのルイス・ハミルトンが、僚友バルテリ・ボッタスを18秒引き離してポール・トゥ・ウインを飾り、3位はフェラーリのシャルル・ルクレールと、予選TOP3がそのまま表彰台に上がった。

F1フランスGPは、日本時間6月18日(金)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。

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