フェラーリ、F1王座奪還へ…2020年の新車「SF1000」を世界初公開
F1世界選手権のレジェンドチーム、スクーデリア・フェラーリ(Scuderia Ferrari)は2月11日、2020年シーズンのF1世界選手権に投入する新車を世界初公開した。現行レギュレーション最後の年のシャシーは、マラネッロのチームが今年、F1通算1000回目の出走を迎える事を記念して「SF1000」と命名された。
体制発表を含めたプレゼンテーションイベントは現地18時半、日本時間26時半より伊レッジョ・エミリア市にあるロモロ・ヴァリ市営劇場にて行われ、テストドライバーを務めるマルク・ジェネが司会を務めた。
F1王座奪還への手応えと自信
イベント冒頭でルイス・カミレッリCEOは「我々は皆、究極の目標である勝利に向けて精力的に取り組んでいるし、それを達成できるだけの才能と野心を併せ持っている。規約が一新される2021年に向けての開発を並行して進めていく必要があるため、今季は非常に慌ただしくなるが、私は大きな手応えと自信を持っている」と力強く語った。
2010年代のフェラーリは、幾度となくチャンピオン獲得のチャンスを掴みながらも一度もこれを掴み取ることができず、5度もコンストラクター2位に甘んじてきた。最後に栄冠に輝いたのは13年前。それだけに、ドライバーラインナップとしては今季最強とも言われる4度のF1ワールドチャンピオン、セバスチャン・ベッテルと、次世代を背負って立つと目されるシャルル・ルクレールとのコンビで、無敗の王者メルセデスを打ち倒す事が期待されている。
最高経営責任者に続いてマッティア・ビノット代表によるスピーチが行われた後、舞台中央にSF1000が登場。今季レギュラードライバーを務めるセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールが壇上に上がった。社内コードネーム「671」として開発されてきた「SF1000」は、昨年に引き続き軽量化のためにツヤ消し塗装が施された。
フィリップ・モリス・インターナショナルが推し進める「Mission Winnow」のロゴも昨季と変わらず掲載され、他の主要スポンサーであるシェルやUPS、レイバンといったブランドのロゴも健在。カラーリングは昨年型を大きく踏襲するものとなった。
この日のヴァリ市営劇場は赤くライトアップされ、エントランスでは昨季型F1マシン「SF90」と、同社初のハイブリッドモデル「SF90ストラダーレ」がゲストとファンを出迎えた。イベントに先立っては、マルティリ広場にて2人のドライバーとチーム代表のマッティア・ビノットが参加するファンとの交流会も行われた。
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